短大の面接試験突破のためのポイント!具体例と回答例も掲載

短大の面接対策 3つのポイントで突破!

↓ 本記事の内容をざっくり4分で解説しています ↓

短大は修業年限が2年(看護・医療系は3年)と短く、その間に研究や実習などを行います。資格の取得や就職を有利にするためには入学後の生活・学習態度が大きく影響するため、大学側は面接試験をとても重視します。

志望する短大の合格を勝ち取るポイントは面接試験です。今回は面接試験におけるポイントや質疑応答の具体例をご紹介します。

面接で押さえておきたい3つのポイント

ステップアップする男性

明確な回答を引き出せる学科試験とは違い、面接試験には正しい答えがありません。それだけに面接前の受験生は不安と緊張に包まれることが多くみられます。だからといって面接対策がないわけではありません。短大側が求める生徒像を理解すれば、しっかり対応可能です。

短大の面接試験では押さえておきたい基本があります。ここでは3つのポイントについて説明します。

面接形式を確認しよう

面接のやり方は主に、個人面接、集団面接、討論形式の3つがあります。それぞれの特徴と対応方法について説明します。なお面接形式は短大によって異なるので、事前に確認が必要です。

個人面接

一般的に行われる面接形式で、受験者一人に対して面接官一人、または面接官数人という形式です。

受験者が一人で質疑応答に臨むので緊張しがちですが、落ち着いて面接官の質問をしっかり聞くことがポイントです。

面接官は提出した調査書(特に志望理由)をもとに質問するので、事前に答えを頭の中でまとめておきます。調査書などは提出する前にコピーを取っておき、内容を頭に入れておくことも対策のひとつです。

集団面接

受験者数人が一緒に面接を受ける形式で、受験生が多い場合に行われます。この面接では、いつ自分が面接官の質問を受けるかわかりません。

対策としては、ほかの人の質疑応答をしっかり聞いておくことが重要です。緊張して聞き逃すと、質問内容がわからず慌ててしまいます。

面接官は受験生のしぐさや姿勢なども判定しますので、答え終わったあとも油断せず、真摯な姿勢を保ってください。

ほかの人と同じ質問をされたときは、表現や言い回しを自分なりに変える必要があります。

グループ討論形式

ひとつのテーマが出され、複数の受験生がそれについて討論する形式です。面接官はディスカッションの様子を見て各受験生の判定をします。

この形式で面接官がチェックするのは、指導力、積極性、協調性などです。面接によってはリーダーを決めてから討論に入る場合もあります。

ポイントは、相手の主張を認めながら自分の意見をはっきり述べることです。意見を戦わせるのではなく、メンバーが協力して議論を深めることが大切です。

苦手なテーマで発言しにくい場合は、ほかの人の意見に同調しながら自分なりの考え方を述べるという方法があります。

対策としては、その短大で過去に出されたテーマを調べておくことです。またテーマになりそうな時事問題、志望学科に関する情報なども普段からチェックしておきます。

面接の流れを確認しよう

面接試験には一定のパターンがあります。緊張感を減らすためにも、事前に面接試験の流れを把握しておきましょう。

控え室

面接試験が始まるまで、控え室で待機します。控え室での態度もチェックされている場合があります。

スマートフォンをいじったり隣の人と会話したりする行動は避けてください。姿勢を正して椅子に腰掛け、頭の中で志望動機などを整理しましょう。

入室

名前を呼ばれたら「はい」と大きな返事をします。面接室のドアを2~3回ノックして、「どうぞ」と言われてからドアを開け、「失礼します」と面接官へ挨拶して中へ入ります。

ドアは両手でしっかり閉め、面接官に一礼しましょう。学校名、受験番号、名前を名乗り、「よろしくお願いします」と大きな発声を意識して自己紹介を行います。

着席

面接官にすすめられてから「失礼します」と着席します。椅子は、浅めに腰掛けて背筋を伸ばして座りましょう。

このとき、女子は指をそろえて右手の上に左手を重ねてももの上に置き、両膝をあわせてそろえます。男子は手を軽く握ってももの上に置き、両足を肩幅程度に開きます。

面接中

面接中は面接官の顔を見ますが、直接目を見るのではなく眉の間に視線を向けると自然になります。

面接官が複数の場合はキョロキョロしないで、均等に視線を配ります。質疑応答の流れに沿って面接官の顔を見ます。

退出

面接の終わりを告げられたら「はい」と椅子の脇に立ち、「ありがとうございました」と一礼してドアへ向かいます。ドアの前で面接官に向き直り、「失礼します」と一礼してドアから出て行きます。

面接が終わっても落ち着いた態度で指示があるまで控え室で待機しましょう。

気をつけたい失敗例と対策

試験会場に入った時点から面接は始まっているという気持ちでいることが大切です。気をつけていても失敗してしまうことがあるので、具体例と対策について説明します。

失敗例対策
スマートフォンが鳴ってしまった振動音も鳴らさないようにするため、面接の前に電源を切っておく
遅刻してしまった電車が遅れることも想定して30分前に面接会場に到着する。途中で事故や体調不良になった場合は速やかに試験会場に連絡する。
控え室で大声で会話をしてしまった控え室では周囲の人との会話を避ける
ノックせずにドアを開けてしまった何度も頭の中でシミュレーションを行うのに加えて、実際に入室までの行動を練習しておく
すすめられる前に着席してしまった何度も頭の中でシミュレーションを行うのに加えて、実際に着席までの行動を練習しておく
面接中にいつもの癖が出てしまった癖を意識して、模擬面接を何度も行う
うまく答えられず落胆してしまったうまく答えられなくても落ち込んだ様子を見せず、最後まで明るい笑顔を忘れない

身だしなみを確認しよう

面接では身だしなみも重要なポイントになるので、普段から気をつけておく必要があります。面接試験時の服装は、学校によって制服と私服の場合があるため、チェックポイントを参考に準備をしてください。

身だしなみ注意したいポイント
制服・清潔にして汚れ、しわを取る
・ボタンが全部ついている、緩んでいない
・派手なソックスにしない
・第一ボタンを留める
・ズボンは腰より高い位置に上げる
・スカートは膝が隠れる長さにする
私服・スーツまたは清潔感のある私服を着用する
・ポロシャツなどカジュアルな服装にしない
・シャツは襟付きの白色にする
・上着、ズボン、スカートなどの色は紺かグレーでまとめる
・コートやマフラー、手袋などは外しておく
・黒系の革靴を基本とし、スニーカーなどは避ける
・汚れを落として磨いておく
髪型・茶髪や金髪にしない
・前髪が眉にかからないようにする
・女子のロングヘアはまとめ、おくれ毛などはピンで留める
化粧・装飾品・化粧を避け、香水はつけない
・ピアスやネックレスなどのアクセサリーはつけない
・爪を切りそろえて清潔にする(マニキュアはしない)

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面接を突破する質問例と回答例

廊下を進む男性

面接試験を突破するポイントは質疑応答です。面接官が必ず尋ねる定番の質問について、具体例と回答例をご紹介します。定番以外にも取り上げられやすい質問があるので、参考にしてください。

志望動機

志望動機についての質問は定番です。なぜ当校を選んだのか、なぜこの学部(学科)を選んだのか、といった質問に対する答え方を自分のものにしておきましょう。

【質問】

「本校(本学科)を志望した理由を教えてください」

【回答】

「はい。御校の△△学科の講義を受けてみたいからです。高校で学んだことから〇〇への興味がわき、御校の△△学科でさらに深く勉強したいと思い、志望しました」

「はい。将来は△△の仕事をしようと思っています。そのためには御校でしっかり学んで資格を取得しようと思い、志望しました」

「はい。オープンキャンパスに参加したとき御校の先輩方と出会い、授業や校風について教えていただきました。ぜひ御校で学びたいと思い、志望しました」

質問の意図回答のポイント
・受験生の目的意識を確かめたい
・我が校(短大)に対するイメージを知りたい
・勉学に対する意欲が見たい
・選んだ明確な理由を答える
・面接官に伝わるように答える
・オープンキャンパスに参加したことを伝える
・学びたい講義の具体名を上げる
・高校時に勉強したことに関連付ける
・取得したい資格を答える
・ほかの短大にはない特色を上げる

学習意欲

入学してから何を学びたいか、という学習意欲についての質問も定番です。将来の抱負を

含めながら、勉強への意欲を面接官に伝えることが大事です。

【質問1】

「入学後に何を学んでみたいですか?」

【回答1】

「はい。私は将来△△の仕事を目指しています。社会に出たとき即戦力として働けるように、御校の充実した学習環境や実習で学びたいです」

【質問2】

「入学後の抱負は何かありますか?」

【回答2】

「はい。御校で△△の資格を取り、将来の仕事に活かしたいと思います。そのために留学制度を利用して、グローバルな視野で活躍したいと思っています」

質問の意図回答のポイント
・入学後の勉強の積極性が知りたい
・将来のビジョンについて知りたい
・学ぶ目的を持っているかが知りたい
・勉強したい内容を具体的に伝える
・学んだことを社会に役立て、どのように貢献するかを伝える
・将来の目標を明確に伝える
・入学後に履修したい講義や教授名などを具体的に上げる

高校生活

定番の質問ではありませんが、高校での勉強や生活、クラブ活動などについて聞かれることがあります。

【質問1】

「高校3年間の印象について教えてください」

【回答1】

「はい。反省点もありますが、自分なりに充実した高校生活を送りました。特に印象に残っているのはクラブ活動で県大会に出られたことです」

【質問2】

「クラブ活動で学んだことは何ですか?」

【回答2】

「はい。私は△△部に所属していましたが、苦しいときに仲間と助け合えたことが最もうれしかったです。試合には敗れましたが、その経験が自分に役立っています」

質問の意図回答のポイント
・高校時代の経験について知りたい
・クラブ活動で学んだことが知りたい
・努力や挫折について知りたい
・印象に残った経験を具体的に伝える
・クラブ活動で得たものを伝える
・挫折や失敗をどのように克服したかを伝える
・飾らずに自分の言葉で素直に答える

自己PR

自己PRを求められることもよくあります。そのため自分の長所や欠点などを自己分析しておく必要があります。両親や兄弟、友人に協力してもらうと客観的な自分像がつかみやすいです。

【質問1】

「あなたの自己PRをしてください」

【回答1】

「はい。私は高校で△△クラブに入っていました。勝つことのうれしさと同時に負けることの悔しさを学びました。コツコツ努力する大切さが身につき、常に前向きに考えられるのが自分だと思っています」

【質問2】

「あなたの短所を教えてください」

【回答2】

「はい。優柔不断なところです。何か決断するときに迷うことが多く、なかなか結論が出せないことがあります。御校で学ぶことによって自信をつけ、決断力を養いたいと思います」

質問の意図回答のポイント
・自分を客観的に捉えられているか
・克服する力があるか(短所の場合)
・短時間で表現する能力があるか
・曖昧に答えるのではなく言い切る
・なぜ短所(長所)なのかを説明する
・1分間ぐらいで自分を表現する
・ポジティブに前向きに自分のことを伝える
・長所から短所を導き出す
・短大が期待する人間像を意識する

短大を選ぶメリットに関しては、当ブログの「短大を選ぶメリットは?大学や専門学校と比較!」という記事に詳しく載っていますので、そちらも参照してください。

シミュレーションを重ねて面接を突破しよう

短大受験で重視される面接試験について、押さえておくべき基本と質疑応答の具体例について説明してきました。面接直前は誰でも緊張します。一応の流れを踏まえた上で、面接官との質疑応答をシミュレーションしてください。

志望動機と入学後に何を学びたいかは必ず質問されると思ってください。取り上げた質問と回答の具体例はあくまでも一例です。自分なりにアレンジして、何度もシミュレーションすることがポイントです。

先生や友人、両親や兄弟などに協力してもらい、自信を持って面接に臨んでください。