【短大受験】入試制度別の合格率・落ちる確率と特徴を総まとめ!落ちる確率を下げる対策方法も

倍率=〇〇ではない!一発合格4つの対策とは

志望する短大によって、合格率に差があるのは当然ですね。しかし「入試制度ごと」にも、合格率や落ちる確率に大きな差があることはご存知でしたか?実はこのことに気づく受験生は非常に少ないのです。

当ブログでは、学校別に特化した対策ができる合格レベル問題集を取り扱っていますが、あるお客様から「志望する短大の倍率は低くて余裕で構えていたら、自分の受ける入試制度自体の倍率は高くてすごく焦っている」とのお問い合わせを頂いたこともあります。 短大受験は入試制度の内容を良く理解し、自分に有利な選択や適切な対策を行うことで、高い合格率が期待できます。

そこで今回は、短大受験の入試制度別の特徴とあわせて、合格率を上げる&落ちる確率下げる4つの極意を解説します。上記のお客様は、志望短大の問題集に取り組まれて、最短1ヵ月の対策で合格されました。この記事を読めば、皆さんも後に続いていけること間違いなしです。

短大の合格率と倍率の関係

黒板に書かれた円グラフ

短大受験の志望校を決めるポイントのひとつが「倍率」です。入試制度をチェックする前に、短大における倍率と合格率、落ちる確率の関係を正しく把握しておきましょう。

倍率が高い=合格率が低いわけではない

倍率とは、募集人数に対してどれくらいの人数の志願者がいるかを表した数値です。そのため「倍率が高い短大は合格率が低い」「倍率が高い短大を受けたら落ちる確率が高い」と考える受験生は多くいます。

ですがそれは勘違い。倍率は合格率や落ちる確率に直接影響する要素ではありません。実際にその短大を受ける志願者の偏差値やレベルはまちまちだからです。

あくまで短大の合格率や落ちる確率は「自分が志望校の合格ラインを上回っているかどうか」で決まります。

実際の倍率は下がる可能性が高い

短大の倍率には以下の2種類があります。

倍率の種類倍率の算出方法
志願倍率受験志願者数(願書を提出した人数) ÷ 募集者数
実質倍率受験者数 ÷ 合格者数

志願倍率はあくまでその短大の受験志願をした人数から出された倍率であるのに対して、実質倍率は実際に受験した人数から出された倍率です。

そのため「すでにほかの短大に合格した」「体調不良で受験しなかった」など、何らかの理由で当日受験をしなかった人が少なからず発生するために、志願倍率よりも実質倍率は低くなります。

文部科学省発表の「令和3年度公私立短期大学入学者選抜実施状況」でも、公立私立全体の短大志願者は63,760人であったのに対して、実際の受験者は61,613人と、約2,000人減少していることがわかります。

短大の志望校を決めるときに見る倍率は、ほとんどの場合志願倍率です。志願倍率が高くても、実質倍率はそれほどでもないケースもあります。あくまで自分の実力と合格ラインを見比べて問題なければ、倍率の高い短大でも十分合格率は高いと言えます。

短大の入試制度別の特徴

関数の解き方が書かれた数学の教科書の見開き

短大の倍率は、皆さんの合格率や落ちる確率とは直接関係しないことが分かりましたね。

短大の合格率や落ちる確率を決める要素として、「入試制度」が気になる方も多いでしょう。実際に皆さんも「指定校推薦は合格率が高い」「選抜型(AO入試)は落ちる確率が高い」などのイメージを持っているのではないでしょうか。

ここからは短大の入試制度別の特徴について解説します。

おもな短大の入試制度一覧

短大受験で採用されているおもな入試制度を一覧でまとめました。

入試制度選抜の特徴選考内容スケジュール
総合型選抜・学生の資質や考え方を総合的に評価・各短大の指定する評価方法(学力テスト、小論文、プレゼンテーションなど) ・オープンキャンパスの参加や事前エントリーが必要なことが多い出願:9月1日~ 合格発表:11月1日~
学校推薦型選抜・学校長の推薦に基づいて評価 ・指定校推薦、公募制推薦(一般または特別)がある・書類審査 ・面接 ・学力評価出願:11月1日~ 合格発表:12月1日~
一般入試・大学入試共通テスト利用入試・一般入試による評価・入試の総合点 ・大学入学共通テストの成績出願:12月中旬~ 合格発表:2月上旬~

総合型選

総合型選抜とは、短大側が求める学生像(アドミッション・ポリシー)に合う志願者を採用する入試方式です。かつてはAO入試とも呼ばれていました。

学力や学校生活での評価だけでなく、受験生を総合的に判断し、短大とのマッチングを重視して合否が決められます。評価方法は小論文や面接、学科試験のほか、今までの成績や課外活動実績なども対象に入ります。

文部科学省発表の「令和3年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」によると、総合型選抜を実施した短大は公立で50%、私立で92.7%です。前年度、前年年度と比較しても公立、私立両方で採用した大学の数は増加しています。

総合型選抜によって入学した受験生は、全体の28.2%です。総合型選抜で入学した学生は、3人に1人いるかいないかということです。

のちほど解説する学校推薦型よりも合格率は低くなっていますが、総合型選抜と一般入試は併用可能、推薦不要で受験できるなどのメリットがあります。

学校推薦型選抜

学校推薦型選抜とは、学校長の推薦を元に書類や学力、面接などで評価され合否が決められる入試方式です。受験する短大側が指定した高校の生徒のみしか出願できない「指定校推薦」と、条件を満たしていればどの高校からも出願できる「公募制推薦」があります。

文部科学省発表の「令和3年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」によると、学校推薦型選抜を実施した短大は公立、私立ともに100%です。

学校推薦型選抜によって入学した受験生は、全体の57.8%です。短大入試の半数以上が学校推薦型選抜で入学しています。

総合型選抜よりも合格率が高い特徴があり、特に指定校推薦は「ほぼ合格」と言われるほど高い合格率があります。

ただし、指定校推薦で出願するには以下の条件があることに注意が必要です。

  • 学内選抜を突破するための成績や学内活動実績が必要
  • 専願のみ
  • 出願し合格した場合辞退はできない

公募型推薦は募集定員も多く、他の短大との併願が認められている場合もあります。ただしその分だけ受験生が多くなり、指定校推薦よりも合格率は低くなります。

一般入試・大学入試共通テスト利用入試

一般入試とは、受験する短大が独自に準備した入試問題によって合否を判断する入試方式です。大学入学共通テスト利用入試の合否は、大学入学共通テストと学校独自の試験の両方の結果、または大学入学共通テストで短大側が指定した科目で判断されます。

文部科学省発表の「令和3年度国公私立大学・短期大学入学者選抜実施状況の概要」によると、一般入試の受験者数は17,593人に対して合格者は14,219人のために、合格率は約80%となっています。


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短大受験の合格率を上げる&落ちる確率を下げる4つの対策

短大受験は入試制度が複数あるため、それぞれの入試制度にあった対策を行うことで合格する確率を高められます。短大受験の合格率を上げるための4つの対策方法を解説します。

1. 複数の入試方式を調べておく

短大受験は複数の入試制度が用意されています。見た目の合格率や志願者、倍率だけでなく出願可能な入試方式についてはすべてチェックしておきましょう。

たとえば指定校推薦は専願のみが多い一方、総合型選抜や公募型推薦はほかの短大と併願が可能な場合もあります。一般入試はもちろん併願可能です。

また、総合型選抜は9月上旬~2月中旬と出願や受付期間を長く設けている短大も多く、万が一志望校に落ちてしまった場合でも、ほかの短大の一般入試とともに総合型選抜を受けられるチャンスがあります。いろいろなシチュエーションを想定して、複数の入試方法を調べて対策しておきましょう。

2. 総合型選抜は最新情報をしっかりとチェックする

総合型選抜は多くの短大が導入している入試制度のために、毎年選考基準や選考方法が変更される可能性があります。さらに、オープンキャンパスへの参加が受験の必須など、出願に条件が設けられていることもあります。

志望校のホームページや資料を参考に、最新情報を仕入れて受験対策を行いましょう。

総合型選抜で採用されている主な選考基準は、以下のとおりです。

  • 書類選考
  • 小論文
  • 面接またはグループディスカッション
  • セミナーや講義の受講
  • 学力試験
  • 実技試験

そして、総合型選抜でもっとも重視される選考基準が「その学校の学生像とマッチしていること」です。入試要項や募集要項、ホームページなどを参考に、学校が求めている学生像について理解をし、書類や面接に盛り込むことで合格率を高めましょう。

3. 学校推薦型選抜は早めの準備と素行に注意

学校推薦型選抜は、指定校と公募型のいずれも高校の成績の「評定平均値」が選考基準のひとつとなります。

評定平均値は高校1年生のときの成績から対象に入るため、高校入学後から志望する短大の評定平均値をクリアする成績を維持しなければいけません。公募型の場合は評定平均値が3程度で出願できる場合もありますが、当然条件よりも評価が高い方が合格率が高くなります。

また、指定校・公募型ともに小論文と面接への対策が必要です。短大受験対策の参考書には、小論文や面接対策のためのものもあります。志望する短大に合わせた小論文や面接対策を行っておきましょう。

学校推薦型選抜の中でもほぼ合格と言われる指定校推薦でも、不合格となることがあります。「入試当日の無断欠席」「学校生活で問題を起こす」などの素行不良です。学校長の推薦を受けた学校の代表として、ふさわしい振る舞いが必要です。

4. 一般入試は基礎的な知識をしっかり対策する

短大の一般入試で出題される短大独自の試験および大学入試共通テストは、基礎的な知識の出題が多くなっています。

一般入試で受験する場合には、受験科目の基礎的な知識をしっかりと勉強して対策を行いましょう。各短大ごとの過去問題集を繰り返し解くことで、出題範囲や理解すべき内容の把握にもつながり、合格率も高くなります。

短大受験の入試方式別に対策をして合格率を上げよう

短大受験は入試制度が複数あるため、スケジュールや選考内容、出願の条件や範囲を確認しつつ上手に出願して、合格率を高めましょう。

また、短大受験において避けて通れないのが「面接」です。以下の記事では、面接官は受験生の何を見ているのか、頻出質問の回答ポイントや回答例について徹底解説していますので、ぜひご覧ください。