短大の学校推薦型選抜について解説!突破のための対策を知ろう

短大の学校推薦型選抜 合格を勝ち取るには?

↓ 本記事の内容をざっくり5分で解説しています ↓

短大(短期大学)は大学と専門学校のメリットを併せ持っています。テーマを学習しながら実践的な実習を行い、2年間という短期間で社会に役立つ基本を学べます。

短大への入学には一般選抜や総合型選抜とは別に学校推薦型選抜があります。さらに公募制と一般推薦という2種類の方法があり、選考方法なども異なります。今回は学校推薦型選抜の特徴や合格対策になる情報をご紹介します。

短大を選ぶメリットは、当ブログの「短大を選ぶメリットは?大学や専門学校と比較!」という記事に詳しく載っていますので、そちらも参照してください。

学校推薦型選抜の押さえるポイント

短期大学

短大を受験するなら学校推薦型選抜について知っておきましょう。まず、学校推薦型選抜の仕組みを知ることが合格への第一歩です。公募制と指定校制の違いをはじめ、選考方法など短大受験で押さえておくべきポイントについて説明します。

学校推薦型選抜の仕組み

短大へ入学するには一般選抜、総合型選抜、学校推薦型選抜の3種類があります。学校推薦型選抜の仕組みは、調査書や推薦書などの出願書類と各短大が実施する評価方法で合否が判定されます。

学校推薦型選抜には「公募制」と「指定校制」の2種類があり、さらに公募制には「一般推薦」と「自己推薦」があります。

学校推薦型選抜は誰でも出願できるわけではなく、高校の成績をもとにした評定平均値で一定以上を達成して高等学校長の推薦を得ることが必要です。

学校推薦型選抜を選択するなら、出願書類の作成や準備が必要なので早めに高校の先生に相談してください。

一般選抜・総合型選抜との違い

学校推薦型選抜は一般選抜と総合型選抜と何が違うのか、それぞれの特徴について説明します。特に気をつけたいのが受付開始や受験の時期です。

学校推薦型選抜は学校長の推薦が必要ですが、一般選抜と総合型選抜は推薦が不要です。また評価方法も異なります。学校推薦型選抜では調査書などの出願書類を基準とするのに対し、一般選抜や総合型選抜では学力試験、小論文などで合否判定されます。

それぞれの違いを一覧表にしました。日程は各短大によって異なります。また大学入学共通テストを課せられる場合もあるので、事前にチェックしてください。

 一般選抜総合型選抜学校推薦型選抜
日程2月以降出願・入試9月以降出願・入試11月以降出願・入試
評価方法・調査書などの出願書類
・筆記(学力)試験
・調査書などの出願書類
・短大が実施する評価方法(小論文・プレゼンテーション・口頭試問・実技など)
・調査書などの出願書類
・短大が定めた評定平均値以上のクリア
学校長推薦なしなしあり
学校推薦型選抜は他と違って・・・

公募制と指定校制の2種類

学校推薦型選抜には「公募制」と「指定校制」という2種類の推薦方法があります。両者の違いやメリット・デメリットについて説明します。

公募制は短大が求める出願条件を満たしていれば、全国の高校から出願できます。指定校制の場合は短大が指定した高校の生徒だけが出願できますが、推薦枠が限られているので高校内で選考が行われることがあります。

 公募制指定校制
メリット・誰でも受験できる
・不合格でも一般選抜で同じ短大を受験できる
・志望する短大の合格率が高い
・一般選抜より高い目標の短大を狙える
デメリット・人気の短大は合格確率が指定校制より低い
・判定基準がわかりにくい
・校内選抜で落ちる可能性がある
・合格したら入学辞退はできない

また、公募制には「一般推薦」と「特別推薦」という2種類の選抜方法があります。一般推薦は短大が求める出願条件を満たし、高等学校長の推薦が必要です。特別推薦はスポーツや文化芸術分野での実績、資格・検定などの実績が必要となります。

公募制

指定校制

一般推薦

特別推薦

・高等学校長の推薦が必要。

・短大の出願条件を満たしている

・高等学校長の推薦が必要。

・スポーツや文化芸術分野での実績がある

短大が指定した高校の生徒だけが出願できる

選考方法のポイントと対策

ここでは、学校推薦型選抜で実際に行われる選考方法について取り上げます。短大受験で学校推薦型選抜を選択するなら知っておくべき情報です。

書類審査

学校推薦型選抜では書類選考は必須です。出願する時に提出するのは「調査書」「推薦書」「志望理由書」「自己推薦書」「エントリーシート」などがあります。短大によって提出する書類は異なるので事前に確認が必要です。

  • 調査書:高校での成績や普段の生活態度などをまとめたもの
  • 推薦書:先生が推薦理由を記入したもの
  • 志望理由書:受験生が入学動機などをまとめたもの
  • 自己推薦書:受験生が自分で特技やスポーツ・文化芸術分野の実績をまとめたもの
  • エントリーシート:受験生の基本情報、学歴、志望する学科、価値観、将来の目標などを記入したもの

面接

選考方法の中でも特に重要なのが面接です。個人かグループで行われるかは短大によって異なります。特に押さえておきたいのは、志望動機、入学後の抱負、自己PR(自己紹介)です。理系の場合は専門分野についての質問が行われることもあります。

小論文(学力試験)

短大によって出題形式が異なります。出されたテーマについて記述する場合と、長文を読んでテーマを記述する場合があります。押さえておきたい出題内容はさまざまですが、最低でも専攻分野に関するものや時事問題は押さえておく必要があります。

課外活動

高校でのクラブ活動について質問されることがあります。またプレゼンテーションとして高校時代に行ったボランティア活動、文化芸術活動などもアピールできます。答え方のポイントは、単なる感想ではなく、課外活動を通して何を学んだかを伝えることです。

学校推薦型選抜での注意点

学校推薦型選抜を選択する場合、気をつけなければいけない2つのポイントについて説明します。

併願受験について

複数校受験することを併願受験といいますが、学校推薦型選抜では併願受験を認めない場合があります。

併願受験の禁止は所属する高校(卒業校)の方針による場合と、大学側が認めない場合があります。高校の場合は「調査書は一校分しか発行できない」と伝えられることがあります。

また併願受験を認めている短大でも、「合格後の入学確約」を前提としている場合が多いです。いずれにしても学校推薦型選抜を選ぶ時は、高校と短大側への事前確認が必要です。

評定平均値について

評定平均値

学校推薦型選抜での選考方法に調査書がありますが、これで重要なのが「評定平均値」です。評定平均というのは、高校1年から3年(1学期)までの全科目の成績(5段階)を足して科目数で割った数値のことです。

短大側が評定平均値を重視するのは、高校在学時の学習状況がわかるからです。

短大によっては「評定平均値が3.5以上」のように全科目の評定平均を求めるところや、「数学は4.0以上」のように特定教科の評定平均を指定する場合もあります。

受験が本格的になる3年生になってから頑張っても平均値を上げるのは難しいので、学校推薦型選抜を狙う場合は1年生のときからしっかり勉強に取り組むことが大切です。

短大の面接試験に関しては、当ブログの「短大の面接試験突破のためのポイント!具体例と回答例も掲載」という記事に詳しく載っていますので、そちらも参照してください。


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学校推薦型選抜を勝ち抜くためのポイント

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学校推薦型選抜で合格するために役立つ情報をご紹介します。特に重要なのは公募制と指定校制の選び方です。また、将来の目標を定めておくことも大事なポイントになります。

公募制と指定校制、どちらを選ぶ?

公募制と指定校制についてはすでに説明しましたが、選び方を間違うと大きなつまずきになります。どちらを選んだらいいか迷った時の参考に、タイプ別に分けてみました。

公募制が向いているのは各科目の成績が平均以上で定期試験の結果が良く、面接に自信があるタイプです。

指定校制が向いているのは苦手科目が少なくて各科目の成績平均がかなり高く、普段の生活態度が良好かつ課外活動にも積極的に取り組んでいるタイプです。

公募制と指定校制のどちらのタイプか、わかりやすく以下の表にまとめました。

 公募制タイプ指定校制タイプ
成績(各科目)高いかなり高い
成績(定期試験)良い良い
課外活動部活・委員会活動など英検2級以上を取得
その他面接を重視1年時からコツコツ勉強

将来の目標を決めて合格を勝ち取る

短大は2年間と学生生活が短いです。短期間で単位を取得しなければならないので大学より忙しくなります。限られた時間で学ぶため、将来の目標を定めた方が充実した2年間を過ごせます。

短大卒業時には「短期大学士」の学位が与えられます。さらに専門分野について学びたい場合は「専攻科」に進むことができ、この場合は大学卒業に相当する「学士」の学位が与えられます。ただし、すべての短大に専攻科が設置されているわけではありません。

また、短大卒業時には大学の3年次に編入可能です。短大で興味のある分野を見つけた時など、大学編入によって専門科目を学ぶこともできます。

将来の目標があれば、学校推薦型選抜を勝ち抜くためのモチベーションになります。

推薦対策に力を入れる

学校推薦型選抜では高等学校長の推薦が必須ですので、推薦対策に力を入れる必要があります。学業成績だけでなく課外活動を積極的に行うことが大事です。

また、短大受験のための参考書も早い段階からチェックしてください。下記のボタンから、短大の推薦入試対策の問題集一覧に飛べますので、ご活用ください。

学校推薦型選抜で短大入試を勝ち取ろう

学校推薦型選抜で押さえておきたいポイントや対策について説明してきました。一般入試と違って、学校推薦型選抜は高等学校長の推薦が必要です。学業成績だけでなく、日々の生活態度や課外活動への積極的参加も評価対象になります。

短大の場合は2年間という短期間で専門分野を学びます。将来の目標があれば、より充実した2年間を過ごすことができます。専攻科や大学3年次への編入という進路も選べるので、目標を目指して短大入試を勝ち取ってください。