中学受験で最後に伸びる子とは?成績が伸びる時期や親がやるべきこと

子どもの素質に合った親の サポートで可能性は広がる

入試が近づくにつれて、子どもが志望校に合格できるか、学力は足りているか心配になる親御さんも多いでしょう。「試験が近づいているのに、学力がなかなか伸びない」「周りの子はもとが良いから伸びているんだ」など、周りと我が子を比較して、本当は考えたくないことまで悩んでいる保護者の皆さん、自分を責めないで、親として愛ゆえに当然湧く想いです。

中学受験の最後の時期になると成績や学力が一気に伸びて、志望校合格を勝ち取る子どももいます。心配しないでください。必勝法は必ず存在します。

そこで今回は、学力が最後に伸びる子どもの特徴や共通点、伸び悩みを防ぐために親ができることと、具体的に伸びる時期などについて解説します。入試直前で「子どもの学力を伸ばしたい!」と諦めない精神をお持ちの方は、ぜひ最後までご覧ください。

学力が最後に伸びる子の6つの特徴&共通点

机の上の本とスケジュール帳

直前まで志望校の合格ラインに届くか心配だったにもかかわらず、最後に一気に伸びて無事に合格できる子どもがいます。学力が最後に伸びる子どもには、以下の特徴や共通点があります。

  • 勉強や考えることの楽しさに気付いた
  • 体力がある
  • 志望校の受験に納得している
  • 精神が安定している
  • 塾の宿題をきちんとこなす
  • 相性のよい先生がいる

勉強や考えることの楽しさに気付いた

中学受験をする子どもには、「勉強や考えることの楽しさを知っている子ども」と「指導や働きかけで嫌がりながらも勉強してきた子ども」の2とおりがいます。中学受験の最後に伸びるのは、前者です。

小学校6年生の夏休み以降、塾でも総合問題を中心とした受験勉強に切り替わります。総合問題とは出題範囲が限定されていないため、今までの受験勉強での知識とともに、思考力も必要とされます。

すでに勉強や考えることに対する楽しさを知っている子どもは、積極的に知識を得るようになるため思考力も鍛えられ、総合問題もクリアできます。嫌々表面上の勉強を続けてきた子どもは本質的な知識やテクニックが培われていないことがあり、暗記に頼ってきていると総合問題でつまづくケースが多いです。

体力がある

受験本番の小学校6年生になると、塾での授業日数や授業時間も大幅に多くなります。とくに、夏休みや冬休みなどの長期期間中は朝から晩まで、毎日塾です。体力がある子どもは集中力が続きますが、体力がない子どもは意欲があっても集中力や体が持たないことがあります。

勉強だけでなくダンスやスポーツを続けてきた、積極的に体力づくりをしているなど、体力のある子どもは中学受験の最後に伸びる可能性が高いです。

志望校の受験に納得している

中学受験は、志望校に合格するために勉強をします。受験勉強のために好きなことを我慢する場合も多いでしょう。子ども自身が志望校の受験に納得している場合には、最後まで我慢を続けられ、志望校に対するやる気で成績が伸びることが大いにあります。

一方志望校受験や中学受験そのものに子どもが納得していない場合には、最後まで集中力が持たず、成績が伸び悩んだり落ちてしまったりする可能性もあります。

精神が安定している

入試直前に時期になると、緊張感やプレッシャーから精神が不安定になる子どももいるでしょう。逆に精神が安定している子どもは、冷静に状況を判断できます。周りのプレッシャーを気にせずに成績が伸ばせるのはもちろん、入試本番でも本来の力を発揮できるため合格する確率も高くなるでしょう。

塾の宿題をきちんとこなす

毎日の学校の勉強に加えて、通塾、塾の宿題もきちんとこなせる子どもは、集中力が高いだけでなく適切に勉強時間も確保できています。一方塾の宿題がやりきれない場合、勉強時間が足りないまたは集中力がないことが原因です。中学受験に必要な勉強時間を確保する、集中力が尽きる場合には休憩時間をはさむなど、まずは塾の宿題をこなせるように工夫をしてみましょう。

相性のよい先生がいる

中学受験のプロである塾の先生によって、指導方法や性格などはさまざまです。子どもと相性のよい先生がいる場合、成績や学力の伸びにつながりやすくなります。とくに勉強面だけでなく、勉強方法や受験へのプレッシャーに悩んでいるときにも相談できるような先生がいれば、最後の伸びにもつながるでしょう。

お子さまが伸び悩まないように親ができること

息子に相談を受ける父親

中学受験の最後に子どもの成績が伸びる可能性を、親の間違ったサポートで消してしまうことがあります。子どもの伸び悩みを防ぐために、親ができることは以下のとおりです。

  • 勉強時間の確保
  • 睡眠時間の確保
  • メンタル面のサポート
  • 体力づくり
  • 勉強や指導は塾にまかせる
  • 努力を続けさせる

勉強時間の確保

学力の伸びはもちろん、中学受験はしっかり勉強を行った子どもが合格します。勉強時間を確保するために、勉強開始時間と終了時間に子どもに声掛けするようにしましょう。勉強中は声掛けなどをせず、子どもを信じて見守るのも重要です。

睡眠時間の確保

睡眠時間が足りないと、集中できなくなり勉強の効率が下がってしまいます。小学生の睡眠時間の目安は10時間です。朝7時に起きるなら夜9時に寝ることを目標に、子どもの睡眠時間を確保するようにしましょう。

メンタル面のサポート

入試本番が近づくにつれて、子どもは緊張や不安を抱きがちです。子どものメンタル面でのサポートも、親だからこそできることといえます。成績があがった、苦手な分野の問題が解けるようになったなど、子どものよいところがあれば積極的にほめてあげましょう。

子どもが不安や愚痴などを言って来たら、じっくり聞いてあげるのも重要です。アドバイスや励ましをする場合には、子どもの意見を一旦受け入れたり共感したりしたあとに行うようにすれば、子どもも素直に聞くようになります。

体力づくり

体力のある子どもは伸びる可能性がある一方、体力がないと集中力が切れてしまう原因となります。入試本番まで勉強を続ける体力をつけるための取り組みを行いましょう。ラジオ体操をする、軽く散歩をするなどが有効です。

勉強や指導は塾にまかせる

子どもの受験勉強や指導をすべて保護者が管理しようとすると、親子ともども大きな負担がかかります。保護者がつきっきりで子どもの勉強を見る必要はありません。受験勉強や指導は塾にまかせましょう。親としては、時間の確保やメンタル面のケアなどのサポートに徹するのが重要です。

努力を続けさせる

最後に伸びる子どもはいきなり成績が伸びるのではなく、伸びそう→少し伸びる→大きく伸びる、という過程を踏みます。伸びそうで伸びない、という時期でもあきらめずに努力を続けさせるのが重要です。

そこで、もし子どもが伸び悩んでいるときには、学習方法や環境を変えるのではなく、まず今までの努力を続けさせるようにしましょう。

【中学受験における志望動機の書き方や例文はこちら】

中学受験において、学校側が受験生に対する第一印象となるのが志望動機です。面接試験でも重要になる志望動機の書き方やその例文について、詳しく解説します。

最後に伸びる子はいつ伸びる?

ゴールを目指す男性

中学受験の最後に伸びる場合、伸びる時期は子どもや状況によって異なります。

  • 夏休みから
  • 受験の3か月前ごろ
  • 1月に入ってから、受験直前
  • 受験当日

小学校6年生の夏休みから総合問題がはじまると、思考力の高い子どもや問題の本質を理解している子どもは成績が伸びる場合があります。

ほかにも、苦手な分野や科目を集中して勉強するようになる3か月ごろや入試の直前対策をする1月過ぎ、そして受験当日の点数が予測よりも高かった、というパターンもあります。

中学受験は最後に伸びる可能性がある

当たり前のことですが、子どもの個性は一人ひとり違います。最初から成績の良い子もいれば、最後の最後まで学力が伸び続ける子もいます。家族は全力でサポートし見守ることしかできませんが、それは子どもにとって大きな支えになることは間違いありません。

最後の最後まであきらめる必要はありません。悔いを残さないためにも全力で中学受験を乗り切りましょう。

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