中学受験情報!国立大学附属中学校の受験倍率から学費までまるわかり

国立中学3つのメリットと 学校選び6つのポイント

中学校入学前のお子さまがいらっしゃるご家庭では、中学受験が話題になったことがありませんか?中学校は義務教育です。受験しなくて公立中学校には入学ができるのに、昨今では私立や国立中学受験についてメディアでよく取り上げられています。

「なぜ受験して入学するのだろうか?」「そもそも国立中学は公立中学と同じでは?」と疑問を持っている方もいらっしゃるでしょう。国立中学には公立にはない魅力があり、受験をしてでも入学するメリットがあります。

今回は国立中学の特徴や受験のメリット、学校ごとの特色・倍率についてご紹介します。

国立中学校とは

見上げる校舎

令和3年8月現在、国立大学は86校あり、その中で教員養成系大学・学部には教育研究機関として附属学校が配置されています。附属学校には幼稚園や小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校があり、国立中学の数は全国に70校以上。「国の拠点校」であり「地域のモデル校」という位置づけで先導的で、実験的な学習指導が行われています。将来教師になる大学生の教育実習の場となることが他の中学校に比べると多いです。

国立中学には入試があり、内容は学校によって異なります。独特な入試を行っているのが筑波大学附属駒場中学校。第1次は抽選です。ただし2020年度と2021年度においては抽選が行われず、志望者全員が1次通過となっています。

国立中学校の学校数

最先端の教育が受けられるとされる国立中学校。平成22年度文部科学省大学振興課調べによると、国立中学校は全部で73校あり、各都道府県に1校以上配置されています。

教員養成系総合大学

教員養成系単科大学

非教員養成系大学

弘前大学

岩手大学

秋田大学

茨城大学

宇都宮大学

群馬大学

埼玉大学

千葉大学

横浜国立大学

新潟大学

金沢大学

福井大学

山梨大学

信州大学

岐阜大学

静岡大学

三重大学

滋賀大学

和歌山大学

島根大学

岡山大学

広島大学

山口大学

香川大学

愛媛大学

高知大学

佐賀大学

長崎大学

熊本大学

大分大学

宮崎大学

鹿児島大学

琉球大学

1

1

1

1

1

1

1

1

2

2

1

1

1

2

1

3

1

1

1

1

1

4

2

2

1

1

1

1

1

1

1

1

1

北海道教育大学

宮城教育大学

東京学芸大学

上越教育大学

愛知教育大学

京都教育大学

大阪教育大学

兵庫教育大学

奈良教育大学

鳴門教育大学

福岡教育大学

4

1

3

1

2

2

3

1

1

1

3

山形大学

福島大学

筑波大学

東京大学

東京芸術大学

東京工業大学

お茶の水女子大学

富山大学

名古屋大学

神戸大学

奈良女子大学

鳥取大学

1

1

2

1

1

1

1

43校

 

22校

 

8校

 

令和3年8月現在、国立大学は86校あり、その中で教員養成系大学・学部には教育研究機関として附属学校が配置されています。附属学校には幼稚園や小学校、中学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校があり、国立中学の数は全国に70校以上。「国の拠点校」であり「地域のモデル校」という位置づけで先導的で、実験的な学習指導が行われています。将来教師になる大学生の教育実習の場となることが他の中学校に比べると多いです。

国立中学には入試があり、内容は学校によって異なります。独特な入試を行っているのが筑波大学附属駒場中学校。第1次は抽選です。ただし2020年度と2021年度においては抽選が行われず、志望者全員が1次通過となっています。

国立中学の多くは小中一貫校

国立中学は小学校と中学校の義務教育9年間を一貫する小中一貫校が多いです。中には中学校からの生徒を募集しない「義務教育学校」もあり、国立中学受験を検討する際には注意しましょう。義務教育学校は、一般的な小学校・中学校の6-3制ではなく子どもの育ちを9年間で見つめた4-3-2区分です。

義務教育学校

  • 北海道教育大学附属釧路義務教育学校
  • 京都教育大学附属京都小中学校
  • 岐阜大学教育学部附属小中学校
  • 福井大学教育学部附属義務教育学校
  • 島根大学教育学部附属義務教育学校

東京都の国立中学に多い中高一貫校

国立中学の中には、高校を備えている学校もあります。東京都にある国立中学においては8校全てです。また、中高一貫校の1つとされる「中等教育学校」があります。中等教育学校は6年制で、中学校卒業と高等学校入学がない点が、一般的な中高一貫校と違うところです。国立中等教育学校は、全国に4校あります。

国立中等教育学校

  • 東京大学教育学部附属中等教育学校
  • 神戸大学附属中等教育学校
  • 東京学芸大学附属国際中等教育学校
  • 奈良女子大学附属中等教育学校

国立中学を受験するメリット

勉強道具

国立中学は人気の傾向があり、受験倍率は高いのが現状です。国立中学にはどのような魅力があるのかご紹介します。

メリット1.授業が先進的

国立中学校が設置された理由の1つに、大学や学部の教育に関する研究への協力があります。そのため、国立中学は大学や学部の教師や学生を活用し、新しい教育法が実験的に取り組まれています。先進的な授業を受けることができることから、学校全体に活気があるとされます。

メリット2. 授業料は公立と同じで無料

授業料は公立中学と同様に無料です。授業料以外にかかる制服や教材費、寄付などの諸費用は公立中学より多少負担が多い傾向にありますが、一般的に私立中学よりも安いとされています。

メリット3. 落ち着いた学習環境

中学受験を経験した学習意欲の高い子どもたちが多く、学習環境が落ち着いているとされています。学びの場としての環境が抜群です。保護者にとっては、通学指定範囲も広域なので、子どもを通した近所付き合いもありません。学校生活が子どもも保護者も適度な距離感で送れるところは魅力ではないでしょうか。

【国立中学校の受験対策はこちら】

国立中学校に合格するためには、まずその特徴や受験対策の方法をしっかりと把握することが重要です。国立中学校を選ぶ理由についてや、効果的な受験対策について解説します。

国立中学の受験倍率は?

受験で気になるのは倍率です。全国にある国立中学ですが、倍率に地域性はあまり見られません。各大学の校風が影響していることや県に1校しかないところがほとんどなことから、国立中学の人気は根強く、倍率は3~5倍程度あります。

筑波大学附属中学校の受験倍率

筑波大学附属中学校の生徒数は、1学年205名で男女の比率はほぼ同数です。附属小学校から約125名が内部進学できるので、約80名が中学受験をして入れます。併設されている筑波大学附属高等学校の人気が高く偏差値は78。都内トップクラスの学校に内部進学できることもあり、倍率が高い傾向と考えられています。ただ、筑波大学附属中学校の生徒全員が附属高校に進めるわけではありません。内部入試で上位80%に入れば筑波大学附属高等学校に進学できるというハードルがあります。

筑波大学附属中学校倍率 2021年 2020年
男子 4.8 3.3
女子 4.4 4.0

京都教育大学附属桃山中学校の受験倍率

京都教育大学附属桃山中学校の生徒数は、1学年135名です。附属小学校以外から入学できるのは、約50名。併設されている附属高等学校は京都府内唯一の国立高校です。通学区域が広く大阪府や奈良市、大津市からの通学も可能。近鉄京都線「近鉄丹波橋駅」から徒歩約3分、京阪本線「丹波橋駅」から徒歩約4分とアクセスが便利な立地は、人気の理由の1つとされます。

京都教育大学附属桃山中学校倍率 2021年 2020年
男子 3.4 3.2
女子 3.8 4.0

千葉大学教育学部附属中学校の受験倍率

千葉大学教育学部附属中学校は小中一貫校です。入学定員は附属小学校からの内部進学者を含めて約150名。中学校からの入学定員数は60名となっています。併設の高校がない分、中学1年生から学習意欲が高い子どもたちが多く、先生方のクオリティも高いと評判です。

千葉大学教育学部附属中学校倍率 2021年 2020年
男子 4.2 6.5
女子 3.2 6.4

中学受験はお子さまの性格や興味にあう学校を選ぶことが大切

学習意欲のある子ども

中学校を選ぶときは、教育方針や理念がお子さまの性格や興味に合っているか、保護者が見極める必要があります。偏差値やネームバリューで選んでしまうと、校風が合わない場合もあり、お子さまの学習意欲を失わせてしまうかもしれません。お子さまとじっくり話し、学校を選びましょう。

中学校選びのポイント

  • 国立・公立・私立中学校の違いを踏まえましょう
  • お子さまの資質をしっかり磨いてくれる学校か確認しましょう
  • お子さまの足で無理なく通える学校を選びましょう
  • 親子で複数の中学校を実際に見ましょう
  • 学費を抑え一歩進んだ教育環境で学びたいなら国立中学
  • 学校の注力を進学に求めるなら私立中学

国立受験対策に関しては、当ブログの「国立中学受験は塾なしで可能?小学生にやるべき受験対策を解説」という記事に詳しく載っていますので、そちらも参照してください。

国立中学受験の成功は早めの情報収集

お子様を最先端の教育環境で学ばせたいのなら、国立中学受験を検討しませんか。受験の準備段階ではお子様は小学生なので、保護者が学校の情報収集を行わなければなりません。中学受験を成功させるためには、保護者の頑張りも必要です。早めに教育方針や環境、学費などの情報を取集し、総合的に見てお子さまにあった学校をいくつかピックアップ。説明会や行事の公開には親子で足を運び、学校の雰囲気を実際に感じ、お子さまに合った中学校を選びましょう。