中学受験に失敗する理由とは?親がとるべき子へのサポートや対策

親子の関りが合否を左右 失敗しない10のポイント

一世一代の中学受験。子どもには成功体験を得させてあげたいですよね。

ですが、子どもがせっかくやる気を見せていても「本当に大丈夫?」「失敗したらどうしよう」などと不安が膨らみ、それが表情や態度に出てしまって、かえって状況が悪くなる…なんてこと、あったんじゃないでしょうか。

愛ゆえとはいえ、合格を目指すためには、保護者と子どもの関わり方が合否に影響を及ぼすことも考えられます。

そこで今回は、中学受験を失敗しないために保護者が知っておくべき5つのポイントと、中学受験で失敗する5つの理由について詳しく解説します。最後まで読めば、不安は大きく改善されることでしょう。ぜひご覧ください。

お子様が中学受験に失敗する5つの理由

人生の分かれ道

志望校合格に向けて試験対策を頑張った結果、合格を掴む子どもがいる反面、不本意な結果となる子どももいます。そんなときは、受験勉強の頑張り方が間違っていたり、ご両親のサポートが適切ではなかったりする可能性も考えられます。お子様が合格に一歩近づくためにも、中学受験に失敗する理由を把握し、できるだけ対策しておくことが大切です。

ここでは、中学受験に失敗する理由を5つご紹介しますので、受験対策に役立ててください。

実力と大きく差がある学校を受験する

子どもの実力よりも高い学力レベルが求められる学校を受験してしまうと、不合格になるリスクが大きくなります。親の希望として「少しでもレベルの高い学校に通わせたい」「我が子ならもっとできるはず」と考える方もいるでしょう。まずは客観的な視点で、お子様の学力を正しく理解した上で、実力に合うレベルの学校を受験することが大切。

また、第一希望以外は滑り止めという考えで受験してしまうと、たとえ第2、第3希望の学校に合格したとしても、受験に失敗したという気持ちになることは少なくありません。子どもの意思を尊重しながら、行きたいと思える学校を志願できるよう、親がサポートしてあげましょう。

すべり止めの学校を受験しなかった

中学受験の場合、本当に通わせたい学校以外は受験させる必要を感じられないという理由から、すべり止めを受験しないケースも少なくありません。子どもにとっては、すべり止めを受験しない=絶対に失敗できないという気持ちから、試験当日には過剰な緊張から実力を発揮できなかったというケースがあります。

子どもの気持ちを安心させるためにも、すべり止めを受験させておくと、入試の空気感に慣れることができるといったメリットもあるので、検討してみましょう。

家族や親戚などが干渉しすぎた

中学受験は、お子様本人にとってだけでなく、親や祖父母などの周囲の人にとっても気になるイベントです。受験を控えて頑張っている子どもを目にすると、つい「頑張って!」「君なら絶対合格するよ」などと声をかけたくなるもの。しかし、子どもにとっては激励のつもりでかけた言葉がプレッシャーになってしまうこともあります。

中学受験をする子どもに対しては、プレッシャーをかけないなど精神的に追い詰めることがないよう、必要以上に干渉しないことを心掛けておくことが大切です。

学習環境が子どもに合わなかった

子どもにとってより良い環境で勉強させてあげたいという気持ちから、子どもが通っている塾よりもっと良さそうな塾を見つけたときに、受験が近づいているにもかかわらず新しい塾に編入させる方もいます。また、模試などで合格点を取れるようになると、もう塾の必要はないと、塾通いをやめさせてしまうことも。

これまで問題なく学習できていたのに、突然学習環境を変えてしまうのは、受験を控えた子どもにとって良くありません。慣れ親しんだ環境で学習することが子どもの力になることもあるため、学習環境をかえる場合は、お子様と相談しながら慎重に検討しましょう。

無理をして勉強時間を確保していた

学習量を測るために勉強した時間が持ち出されることが多いです。もちろん、勉強にたくさん時間を割くことは間違いありませんが、睡眠時間を削ってまで勉強時間を確保するなど、子どもに無理をさせたことで、学習の質が落ちてしまうことも。

一日6時間勉強しても、集中できない状態では実質6時間分の勉強が身についていないことも考えられます。学習した時間だけに固執しすぎず、お子様の心や体の健康面を考え、無理のない範囲で質のよい学習ができるよう、メリハリを付けながら学習をサポートしてあげることが大切です。

中学受験に失敗しないための対策方法は?何ができる?

ノートと木の机

実際に試験会場では子どもが頑張るしかないものの、少しでもベストな結果が出せるよう、親としてはできる限りのサポートをしてあげたいと思いますよね。頑張ってきた子どもが良い結果を出すために、親ができる中学受験に向けての対策方法をご紹介します。

小さな目標で子どもの自信を伸ばす

中学受験において、志望校への合格が最終的な目標にはなると思いますが、大きな目標の達成に向けて、短期的な目標を立てながらクリアさせるのがおすすめ。苦手な単元があれば、いつまでにそれを克服するなど、子どもにとって適度な難易度の目標設定をサポートしてあげましょう。

少しの努力で目標は達成できるという成功体験を積み重ねることで、子どもの自信につながります。また、小さな目標であれば、子どもも集中して学習に取り組みやすいでしょう。目標をクリアしたときには、子どもに対して前向きな言葉をかけて、褒めて伸ばすことを意識しておくことがお子様の自信を伸ばすためには大切になります。

志望校選びを子ども任せにしない

どの中学校に行きたいのか、子どもの意思を尊重することは大切ですが、全てを子ども任せにするのはよくありません。子どもは自分の学力を客観的に判断できないため、自分の学力に合う学校選びが難しいです。単純に「友達と一緒の学校に行きたい」という理由で志望校を決めてしまう子どもも少なくありません。

志望する学校の偏差値や校風など、親が正しい情報を把握しながら、お子様と一緒に学校見学にいくなどして、志望校を決めるようにしましょう。

家族で子どもをサポートする

中学受験に失敗しないためにも、子どもをサポートするために家族で役割分担をすることも大切なポイント。例えば模試で思うような点数が取れなかった場合、両親が二人とも子どものことを叱った場合、子どもは心の逃げ道を失ってしまいます。

例えば、母親が勉強を見守り、父親は精神的に子どもの支えとなるなど、家族間の立ち位置を話合っておくと良いでしょう。万が一、両親の間で受験の方針が対立することがあっても、子どもには聞こえない場所でお互いの考えを話し合い、同じ方向に向かってお子様を応援してあげましょう。

体調をしっかり整える

受験勉強をするためにも、日々の体調管理が基本となります。塾通いをする子どもは、帰宅時間が遅くなることも多く、さらには帰宅後も課題や受験勉強を続ける場合も。勉強を優先するがあまりに睡眠時間が削られ、体調を崩してしまうこともあるため、子どもが無理しないように、親が体調管理をサポートすることが大切です。

たまには息抜きをするために勉強を休ませたり、栄養のバランスが取れた食事を提供したり、体調面を万全に整えて受験本番を迎えられるようにしてあげましょう。

試験当日のシミュレーションをしてみる

塾で何度も模試を受けて試験には慣れていると思っていても、やはり受験当日は模試とは異なる緊張感があるものです。子どもにとって中学受験は、今までに経験したことのないプレッシャーを感じてしまい、緊張のあまりに実力を発揮できずに終わってしまうことも珍しくありません。

少しでも受験当日の緊張を和らげるために、当日にやるべきことをメモを取りながらお子様と一緒に確認してあげましょう。

<試験当日の動きの例>

  • 席に着いたら周りを見てからトイレに行く
  • トイレで深呼吸をしてリラックス
  • 試験の開始と終了の時間を確認
  • 試験が始まったら、まずは落ち着いて、受験番号と名前を書く
  • 問題を全部ざっと見てから、できるところから取り掛かる
  • 難しい問題があるのは当たり前。みんなも難しいと感じているから、焦らないようにする
  • 残り時間が少なくなっても最後まで諦めず、できそうな問題を解く
  • 鉛筆や消しゴムを落としてしまったら、手を上げて拾ってもらう
  • 終わった教科のことは忘れて、次の教科を頑張る

【中学受験・面接試験のポイントはこちら】

中学受験において、重要度が高いのに対して対策がしにくいのが面接試験です。試験官が見るポイントや、良く出題される質問とその回答例を中心に、面接試験に対して詳しく解説します。

受験に失敗したと感じる理由はご家庭ごとに違う

「第一志望校に受からなかった」「全ての志望校に不合格」など、受験に失敗したと感じてしまう理由は、子どもやご両親ごとに判断基準が違います。希望する中学校への進学はできなくなってしまうものの、中学受験のためにしてきた勉強や努力、そして悔しいという気持ちは、これからの人生で決して無駄になるものではありません。

たとえ中学受験に失敗したとしても、子どもが大人になってから何かに成功するまでには、まだまだ長い道のりがあります。この先の人生で挽回することは十分に可能なので、まずは、ご両親が失敗を引きずらないことが大切。その上で、普段通りに子どもと接して、子どもの自信を徐々に回復させてあげましょう。

中学受験に失敗しても全てが無駄になったわけではない

失敗しないための対策を全力でサポートすることは大切ですが、万が一、我が子が中学受験に失敗してしまっても、責めたり叱りつけたりしてはいけません。

子どもの気持ちに寄り添いながら「努力を重ねてきた時間こそが価値のあるものであること」「次のステップがあること」などを伝え、しっかり心のサポートをしてあげてください。

「中学受験に失敗した…」という場合、「これからどんな中学、高校生活を過ごすの?」「どんな風にサポートすれば良いの?」とお悩みの方はいませんか?

気持ちの切り替え方について詳しく紹介していますので、ぜひご覧ください。