中学受験の面接官がチェックする4つのポイントを解説【面接対策】

中学受験の面接 よく聞かれる質問&模範回答

中学受験において、筆記試験が大事なのは言うまでもありません。では、なぜ面接があるのでしょうか。一つは、筆記試験が同点だった場合、選考の参考にすることがあります。また、面接では子どもや親と直接会って話をすることができるので、お子さんが学校に合っているか、ほかの生徒と協調できるかなどを見極める参考にもできます。

面接でのやりとりがあまりにも印象が悪い場合は合否につながる可能性もあります。「私の子どもはちゃんと回答できるかな」「今から間に合うかな」と心配の声がよく聞かれますが、このブログにたどり着いた今から対策すれば大丈夫です。

今回は、中学受験で面接官がチェックするポイントと、よく聞かれる質問や模範解答を詳しく解説します。ぜひ参考にして、親子で面接対策に役立ててください。

中学受験では面接も重要

ひとつだけ点灯した電球

中学受験の面接試験は、学力試験ほど重視されてはいません。しかし、学力試験の結果が同じくらいの生徒が複数いるときには、面接試験の結果が合否判定に使われることもあります。

参考程度に実施される場合でも、合否の確率を少しでも上げるために、試験勉強だけではなく面接の対策もしっかりと行っておきましょう。

面接のスタイルは「個人面接」「グループ面接」「親子面接」と学校ごとに異なります。事前にどのスタイルで行われるのかもチェックしてください。

中学受験で面接官がチェックする4つのポイント

中学受験の面接で面接官がチェックしているポイントを4つご紹介します。面接試験に向けてしっかりと対策したい方は、ぜひ参考にしてください。

1.面接時のマナー

入室時と退室時には一定のマナーが存在します。完全に正しくないからと言って合否が決まるわけではありませんが、やはりマナーがしっかりしていると好印象を与えやすくなります。意識しすぎて緊張しては逆効果ですので、自然にできるようにマナーを覚えておきましょう。

<入室マナー>

中学受験の面接試験では、入室するときのドアノックで第一印象が決まります。世界標準公式マナーでは面接時のドアノックは4回とされていますが、少し多い印象を受けます。2回ノックはトイレ用と定められていることから、間をとって入室時のドアノックは3回がよいでしょう。

  • 3回ドアをノックする
  • 「どうぞ」と聞こえてからドアを開けて一礼をして入室後、静かにドアを閉める
  • 椅子の横に立ち「座ってください」と促されたら着席

<退室マナー>

面接官から「これで面接を終了します」などと言われたら面接終了です。終了したら、座ったまま軽く一礼した後、椅子の横に立って「ありがとうございました」と感謝の言葉を述べながら一礼しましょう。

そして、ドアの前に来たら面接官の方にもう一度「失礼します」と言いながら一礼をしてから退出するようにします。

  • 「終わりです」といわれたら座ったまま「本日はありがとうございました。」とお礼を述べる
  • 椅子の横に立って一礼
  • ドアの前に移動して再度一礼をして退室
  • ドアは静かに閉める

以上が面接のマナーになります。当日には完全に正しく行うことよりも、落ち着いて自然体でいることが重要です。所作に緊張していては受け答えも怪しくなってしまうので、自然体でいることを心がけましょう。

2. 言葉遣い

中学受験の面接試験では、面接官からの質問に対してはっきりとした口調で答えるのがポイントです。「はい」「いいえ」「わかりません」などの意思をしっかり伝えましょう。質問を受けて沈黙が長く続くのは、あまりよくありません。

また、答えるときは丁寧語を使用します。面接の練習をするときは、語尾に「です」「ます」をつけて、親や兄・姉の呼び方を「父」「母」「兄」「姉」といった名称で答えられるように意識してください。

3.姿勢

面接中は、聞く姿勢もチェックされています。普段の生活でもそうですが、話している相手の姿勢が悪いと「本当に聞いているのかな」と印象が悪くなります。面接官によい印象を与えるためにも、以下のポイントを押さえて姿勢を意識してみてください。

  • 深めに腰掛けるが背もたれに背は預けない
  • 背筋をしっかり伸ばして肩の力を抜く
  • 女の子は両ひざを揃えて座る
  • 男の子は両ひざの間にこぶしがひとつ入る隙間を開けて座る
  • 面接官の目や眉間を見る

面接官の話を聞くときは無表情よりも、自然な笑顔がベストです。難しそうなら口角を上げるだけでも印象は変わってきます。お子さまと鏡を見ながら練習してみましょう。

4.服装

面接試験の服装は、親子ともに清楚な印象を与えられるものがよいでしょう。

保護者は紺やグレー、黒のスーツがベストです。お子さまの服装は小学校で制服があれば制服を着用します。制服がないときは白シャツに紺・グレー・黒のブレザーをあわせるとよいでしょう。ネクタイやリボンはなくても大丈夫です。

「普段どおりの服装」で面接に臨む場合でも、できる限り落ち着いた雰囲気のものが無難です。ほつれやシミがないものを選び、頭髪を整えるなど最低限の身だしなみは整えるようにしてください。

中学受験がある季節は1年でもっとも寒い時期ですが、面接試験の会場は暖房がきいていることが多いため、脱ぎ着しやすいカーディガンをもっていると便利です。お子さま自身で調節できるように着脱の練習もしておきましょう。

中学受験の面接でよく聞かれる7つの質問&模範回答

見下ろした教室

中学受験の面接試験は学力試験ほど重視されませんが、面接官によい印象を与えるためにもしっかりと答えることが大切です。面接試験でよく聞かれる7つの質問と模範解答をご紹介します。参考にしてみてください。

受験専門サクセス

<中学受験・合格体験談>

大阪府 N・Kさん
ストレスなく願書も面接も準備でき、合格しました!

学科試験対策で手いっぱいで、願書の志望動機、面接の対策にストレスを感じていました。

とはいえ志望校への第一印象であり、手を抜くと合否に影響も出るので、何とかしないといけません。

受験サクセスさんの学校別問題集に願書ワークがついているのですが、これが非常に役立ちました。子どもが学校別問題集を解くかたわらで、親がワークを使って願書や面接の準備ができました。志望理由の作成は、日々のワークを進めていけば本当にサクッと作成できてしまいました。また、面接を受ける際の姿勢も子供に教えることができ、準備万端で本試験を迎えられました。

【質問1】この学校を志望した理由を教えてください

はい、私が御校を志望した理由は、難関大学の受験を見据えた受験コースに魅力を感じたからです。他の中学校よりも授業時間が多く、土曜日にも授業が行われることから、通塾の時間をかけずに効率よく勉強ができると思いました。   また、勉強ばかりではなく、部活動も活発で学校全体に活気を感じます。私は文武両道を実現できるこの○○中学校へ入学したいです。

入学後をイメージできる志望理由は、「この中学校に入学したい」という強い意思が感じられます。実際に学校を見学した場合は、その内容もしっかりと盛り込んでおきましょう。

【質問2】小学校生活の思い出を教えてください

はい、私が小学校生活で思い出に残っているのは、6年生の運動会です。私の通っている小学校では最高学年で受け継いでいるダンスを運動会で披露しています。運動会までの約1か月、休み時間も友人たちと動きをチェックしながら毎日練習しました。その結果、本番は大成功をおさめてアンコールもいただきました。   休み時間は遊びたいと思ったこともありましたが、そんな気持ちを忘れるほどの達成感と大きな喜びを得ました。御校へ入学しても、皆と協力してやり遂げるすばらしさを忘れずに、どんなことも努力していきたいと思っています。

単純に思い出だけではなく、この出来事から学んだことや活かしていきたいことを伝えることがポイントです。

【質問3】通学方法と時間を教えてください

はい、自宅から最寄りのバス停留所へ徒歩10分ほど歩きます。バスに乗り15分ほどの○○駅前の停留所で降りたら、地下鉄に乗って○○駅で降ります。○○駅から徒歩5分で御校に着きます。自宅から御校までの通学所要時間は計30分ほどです。

通学方法や時間は、できるだけ簡潔にわかりやすく伝えましょう。送迎をする場合は「母が送迎してくれます」と伝えてください。

【質問4】得意科目と苦手科目を教えてください

はい、得意科目は算数です。計算問題が好きで、たくさん解くのも苦ではありません。苦手科目は社会です。歴史がとくに苦手でなかなか人物の名前などを覚えることができません。筆記試験は全力で取り組みました。これまで勉強してきた成果が出ていることを願っています。

面接官へよい印象を与えるためにも「全然解けませんでした」というネガティブな発言は控えたほうがいいでしょう。

【質問5】あなたの長所と短所はなんですか

はい、私の長所は足が速いことです。学年で一番速く、クラス対抗リレーではいつもアンカーに選ばれます。私がチームにいることで優勝候補となるのが誇らしいです。短所は運動神経があまりよくないところです。足が速いだけで球技など走る以外の競技は苦手です。ボールパスだけでもできるように、友人たちのアドバイスをもとに練習をしています。

長所と短所を答えるときは、面接官にも伝わりやすいエピソードを交えましょう。

【質問6】家でお手伝いをしていますか

はい、家では毎日洗濯物を取り込んでたたんでしまうというお手伝いをしています。自分の分だけたたんでしまうというのは幼稚園からやっています。私には将来、一人暮らしをしたいという夢があります。そのためには、家事は絶対に身につけておかなければならないと祖母から教えられました。   そのため、休日は洗濯物を干したり、食器を洗ったりと少しでも家事を身につけられるよう努力しています。また、母は普段働いているので私が家事を身につけることで役に立てればと思っています。

家ではどのように過ごしているのかをチェックしている質問です。お手伝いを通じて考えていることがあればしっかりとアピールしましょう。

【質問7】入学したらやりたいことはありますか

はい、御校へ入学したら陸上部へ入部したいです。御校の陸上部は活動が盛んと聞いています。実績も豊富で、練習メニューも充実していると先輩から聞きました。   私は将来、陸上部の強豪高校へ進学を目指しています。進学実績もある御校へ入学できれば、その夢をかなえることができると考えています。そのためには私自身の努力も必要なので、文武両道を実現できるように、入学後も頑張っていきたいと思っています。

この中学校へ入学したいという強い意志をアピールできます。第一志望でなくても、この質問にしっかりと答えましょう。

受験専門サクセス

<中学受験・合格体験談>

大阪府 Y・Rさん
志望校別問題集と願書ワークのセットで塾に遜色なく対策でき、合格!

中学受験対策をするなら、受験サクセスの学校別問題集と中学受験願書最強ワークのセットがおすすめです。我が家はこのセットを使って、家庭学習で合格できました。
要点解説講座で中学受験の頻出解法が身について、志望校別問題集で傾向に合った演習と、実力アップができます。
中学受験願書最強ワークで面接の準備もできて、トータルで塾に遜色のない対策がとれました。

願書も面接も、志望動機を重視されるのですが、願書最強ワークは志望動機の作成が充実していますし、本当に短時間で書けたので驚きです。
問題集を買ったのでプレゼントだったのですが、本当にもらっていいの、という内容でした。
中学受験は親子共々、学科試験対策に忙しくなるので、とてもおすすめです。

中学受験は面接試験も大切!しっかり対策しておこう

面接官にチェックされるマナーや言葉遣い、姿勢は、直前に対策をしてもなかなかできるようになるものではありません。普段から、姿勢や言葉遣いに気をつけ、しっかりと受け答えができるような習慣を身につけることが大事です。

中学受験の志望動機の書き方を迷っている方には、以下の記事がおすすめです。志望動機を書くコツや書き方の手順、志望校が志望動機を知りたい理由、志望動機の例文を解説しています。志望動機は願書に書くだけでなく面接でも活かされます。学校に合った志望動機をしっかり準備しておきましょう。