最近の中学受験熱の高まりを見て「我が家もブームに乗ったほうがいいのでは?」とお悩みの問い合わせが増えています。「うちもブームに乗った方がいいのでは?」と、中学受験に前向きな考えを持っている保護者の皆さんを、当ブログは応援しております。
しかし、「志望校に合格するには小学4年生から対策を始めた方が良い」という情報が多く見られる中で「本当に我が子が最後までやり遂げられるのか」と不安に感じてしまうこともありますよね。
そこで今回は、中学受験に向いている子と向いていない子の性格や特徴、タイプ別の受験難易度について詳しく解説しています。最後まで読み終わったころには、中学受験をするかどうか、結論がきっとすぐに出てきますよ。
中学受験に向く子と向かない子がいる
はじめにお伝えしたいことは、中学受験には向く子と向かない子がいることです。
中学受験熱は高まりをみせており、首都圏のように私学への進学は「普通のこと」としてとらえられている地域もあります。なかには中学受験に子どもが向いていないかもと懸念をもちながら、とにかく受験に向けて勉強させているご家庭もあるのではないでしょうか?
中学受験に向く子と向かない子がいるなかで、中学受験に向かない子が向く子どもよりダメだということでは決してありません。中学受験では子どもが対策を始める年齢が幼いため、受験を選択することが良いとか悪いとか、モノサシで測ること自体が向いていないのです。
向かない子どもが中学受験に挑む場合には、すさまじい負担が長期間にわたりかかることを知っておきましょう。
自分の子どもができるだけ偏差値の高い中学校に進学してほしいと考える場合には、親が子どもが中学受験に向くか向かないかをよく考えながら対策を進めることが大切です。
中学受験に向く子の性格・特徴は?
ここでは、どのような子どもが中学受験に取り組みやすいのか見ていきましょう。成績が伸びやすい子にみられる共通した特徴や傾向をご紹介します。
- 自己管理でき親の言うことが聞ける
- 探究心があり深く考えることが好き
- 志望校が明確で、中学受験に取り組む目的意識がある
- 丈夫で体力に自信がある
自己管理でき親の言うことが聞ける
自己管理できる子は、自ら中学受験に向けて「何をすべきか」考えて動く能力があります。つまりで精神年齢が高めで、克己心が強い傾向にある子どもが中学受験に向いているといえるでしょう。
自己管理とは、勉強する時間を確保するために規則正しい生活習慣を実践するといった自分の行動を管理する能力のことです。例えば、次のような生活習慣を指します。
- 起こされなくても、自分1人で朝起きられる
- ゲームにハマりすぎず、遊び時間を守れる
- 自ら率先して宿題に取りかかれる
低学年のうちは、自己管理したくても周囲の大人の手助けが必要かもしれません。自分のやりたいことがあっても、親の言うことを素直に聞けて行動に移せる子どもであれば、中学受験への対策をしながら自己管理能力を身につけることができます。
探究心があり深く考えることが好き
我が子の様子を見ていると、学校で教えられる教科の勉強だけではどうやら物足りない様子…この例のように、もっと知りたい・学びたいという探究心をもつ子どもや、興味のある事象について深く考えることが好きな子どもは、中学受験に向いているでしょう。
一方文章のもつ意味に興味がなく、機械的に覚えようとする子にとっては、中学受験に向けた勉強はしんどく感じるかもしれません。
文章を読んで理解し、抽象化して書かれている内容を把握する能力があれば、読んだことを構造化して知識をインプットしやすくなります。
志望校が明確で、中学受験に取り組む目的意識がある
志望校が明確に決まっており「ここに行きたい!」という熱意がある子や、志望校でやりたい好きなことが決まっている子どもは、中学受験に向いています。口だけで言っているのではなく勉強する行動につなげていれば、本当にその中学校へ行きたいのでしょう。
志望校への熱意があれば、メンタル面で安定して受験勉強にのぞめます。
またなぜ中学を受験するのか?中学受験について目的意識が明確な子どもは、ゴールに向かって頑張れます。
どのような目的であっても、次のような自分の意思から生まれたものなら何でも良いのです。
- あの学校の制服を来て学校生活を送りたい
- あの学校の校風が気に入ったから、ぜひ通いたい
- 中高一貫校で高校受験を気にせず、習い事に専念したい
- あの学校で、全国的に有名な部活動に取り組んでみたい
- あの学校で、自分が思い描く将来の方向性に沿った教育を受けたい
逆に自分の意思とは無関係な次のような目的意識だと、受験勉強を頑張りきれない可能性が高くなります。
- 仲良しの友だちが中学受験するから
- 親がとにかく受験しろと言うから
- 受験しない子は負け組扱いされるから
中学受験に対して親の意向が大きい場合には、どのような中学生になりたいかなどについて子どもを交えて話し合うことが大切です。子どもがリアルなイメージを描けるよう、いくつか学校を実際に見学すると、中学受験へのモチベーションが上がるかもしれません。
丈夫で体力に自信がある
丈夫な子どもは、耐久戦を余儀なくされる中学受験に向いています。中学受験を目指す場合に、毎日かなりの時間をかけて勉強することになるからです。
受験準備に2〜3年かけることも多いため、子どもにもそれなりの体力が備わっていることが求められます。
【中学受験における志望動機の書き方や例文はこちら】
中学受験において、学校側が受験生に対する第一印象となるのが志望動機です。面接試験でも重要になる志望動機の書き方やその例文について、詳しく解説します。
お子さまの性格や特徴で受験難易度はかなり変わる
我が子が中学受験に向かない性格や特徴にあてはまる場合には、中学受験の難易度は上がることを知っておきましょう。
ただし実際の難易度は、子どもを取り巻く複数の要素で変わるので中学受験に挑むこと自体が無理というわけではありません。一見すると中学受験に向かない子どもでも、勉強を好きになった場合には、中学受験に積極的になる可能性があります。どんな性格や特徴の子どもであっても、勉強が好きになれば状況は一転するからです。
では子どもの積極性を引き出す要素とは、一体何でしょうか?それは通う塾や親など、周囲の大人からのサポートです。中学受験に向けた対策がうまく進まない場合には、子どもと一緒になって親も長い勉強時間に寄り添い、応援し続ける必要があります。
勉強とは、知識を獲得して広い視野を養うためにあり、第三者から子どもに課せられる苦役(くえき)ではありません。
中学受験へ対策をする過程で子どもが勉強を完全に拒絶することがあれば、何かに不信感を募らせているなど、よほどの事情があるのでしょう。「中学受験がすべて」にならないように、見守る親側もヒートアップしすぎないことが大切です。
子ども1人1人ごとに芽が出るタイミングは異なる
この記事では、中学受験に向いている子・向いていない子の性格や特徴について紹介しましたが、それはあくまでも一例です。向いていない子のタイプに我が子が当てはまったからといって、すぐに受験をあきらめる必要はありません。
子どもが本当に目指したい学校への受験を希望するのであれば、家族は全力でサポートしてあげるという体制を整えてあげることが何よりも重要です。伸びようとする芽を親が摘み取ってしまうことのないよう、中学受験の成功までを長い目で我が子を信じて見守ってあげましょう。
「もし中学受験に失敗した時はどうしたらいいの?」「親はどうサポートするべき?」など不安を感じている方は、以下の記事をご覧ください。
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