お子さんの中学受験、いよいよ面接が近づいてきた、そんな時、「やばい、服装何も考えてなかった…!」とバタバタ慌てる保護者の方は意外と多いです。お仕事・家事・育児とされていると、細かいことは後に回してしまうのは仕方のないことです。ですが、一世一代の受験を、親の都合で疎かにしてしまうのは、皆さん一番望んでいないことと思います。
中学受験の面接では、面接の態度やマナーだけではなく、服装もチェックされています。筆記試験も手ごたえがあり、面接対策もばっちりできたとしても、面接の第一印象となる服装で失敗しないよう、面接にふさわしい服を準備したいですよね。
そこで今回は、お子さんと保護者の服装の選び方や注意点、当日に持っていくと便利なアイテムについて徹底解説します。
面接では服装もチェックされている
中学受験の面接は、直接合否に影響を与えることはないものの、同じくらいの点数の受験生が複数いる場合、合否の決め手とする学校もあります。そのため、面接時の服装は少しでも良い印象を与えるものを選ぶことが大切です。
面接スタイルは学校によって異なり、お子さまだけではなく、親子面接で保護者も参加するスタイルがあります。お子さまの学校に制服があれば制服を着用すればいいですが、そうでなければ新たに用意が必要です。
服装に指定はなく、「普段どおり」という学校が多くなっていますが、基本はシンプルな「セミフォーマルスタイル」です。華美なアクセサリーは控えてかしこまりすぎないように、学校の校風に合わせた服装を選びましょう。
中学受験の面接の服装の選び方
中学受験の面接時、どのような服装をすればいいのか知りたい方に向けて、面接時に適した服装の選び方をご紹介します。
男子の服装
男子の面接試験の服装はブレザースタイルがおすすめです。
中に着用するシャツの色は白を選んでください。ブレザーとズボンの色は紺・黒・グレーが無難でしょう。迷ったときは「フォーマルシーンで着用してもおかしくないか?」という意識をもつと選びやすくなります。
成人男性のようにシャツにネクタイを合わせる必要はありません。ただし、ブレザーやパンツ、シャツまでトータルで購入できるセット商品にはネクタイがついていることもあります。シンプルにすっきりとした印象を与えられるものを選んでください。
足元のローファーは履きなれていないと、当日に靴ずれをおこしてしまうこともあるため、何度か履かせて慣らしておきましょう。革靴を履き慣れるまで履かせる機会がない場合、校門直前までスニーカーで行って履き替える方法もあります。
また、校内では上履きに履き替える場合、ローファーにこだわらなくても大丈夫であることも。学校の校風をふまえて選びましょう。
女子の服装
女子の面接試験の服装はジャケットとスカートのスタイルがおすすめです。服装の色は男子と同じように紺・黒・グレーのいずれかを選びましょう。中に着るブラウスも男子と同じように白が基本です。
短い丈のスカートは、カジュアルな印象を与えてしまいます。逆に長すぎてもだらしのない印象を与えてしまうため、ひざ丈を選ぶようにしましょう。
足元はタイツとローファーが防寒対策になります。清潔感のあるシンプルなフォーマルスタイルを意識して、頭髪も凝ったものではなくすっきりとまとめることで清潔感を演出できます。
保護者の服装
面接時の服装はお子さまだけではなく、保護者の服装もチェックされています。おすすめの服装は男性・女性問わず、シンプルなスーツスタイルです。
男性の場合、フォーマルスーツよりも紺色や濃いグレーのビジネススーツを着用される方もいます。シャツの色はシンプルに白を選びましょう。ネクタイの色は紺・えんじ色・水色を選んでください。
女性のスーツスタイルも、中に着用するシャツやブラウスは白を選びましょう。ボトムはパンツまたはスカートで面接官に与える印象が変わってきます。受験校の校風に寄せて合わせることもできますが、自身が着慣れていないと違和感を与えてしまうこともあるので試着をして確認してみるとよいでしょう。
これはNG!面接の服装選びの5つの注意点
中学受験の面接時の服装を選ぶときに、気をつけてほしい4つの注意点をご紹介します。面接官に良い印象を与えるためにも参考にしてください。
1.個性的なデザインは避ける
中学受験の面接はそこまで重視されないものの、面接時の態度や服装などが合否の決め手となることもあります。そのため、周囲から浮く個性的なデザインの服装を面接時に着用するのは避けたほうが良いでしょう。
「個性を大事にしたい」「他の受験生と差をつけたい」などという気持ちがあっても、シーンにあわない服装では、入学後きちんと学校生活を送れるだろうかという印象を持たれる可能性もあります。だからといってあまりにも飾り気のない服装も印象に残りにくいため、控えめに取り入れてください。
2.気温に合わせて調節できる服装を
中学受験のシーズンは寒さが厳しい時期のため、学校へ到着するまでに体調を崩さないよう、防寒対策は必須です。しかし、室内は暖房がきいて暖かいので、脱ぎにくい衣類を着せていると汗をかいてしまうことも。室内では温度差があるため、汗が原因で体調を崩してしまう可能性があります。
お子さま自身が自分で体温調節できるように、気温に合わせて衣類を調節できるよう重ね着などをして対策してください。アウターは、重量のあるニット素材よりも軽くて暖かい素材なら着脱もかんたんです。たたんだ状態でも持ちやすいので、便利です。
3.着慣れた素材を選ぶ
学力試験と面接試験が同じ日にある場合、お子さまが普段着慣れていない素材で作られた服装をしていると、着慣れていないことから試験に集中できない可能性があります。襟やウエストの締めつけ感など、大人でも初めて着用する衣類には、違和感を覚えることがあります。
面接用に新たに服装をそろえるときは、普段から着慣れている衣類と素材を合わせましょう。どうしても着せたい服装があるときは、試着だけではなく面接までに何度か着せておくのもひとつの方法です。
4.体の大きさにあったサイズを選ぶ
成長期を迎えるお子さまも多いため、中学受験の面接で着用した洋服はすぐに着られなくなってしまうでしょう。もったいないからと、ほかでも着られるように大きいサイズを選ぶのは避けてください。フィットしない衣類は着崩れもしやすいため、だらしのない印象を与えてしまいます。
パンツやスカートはウエスト調節ができるものがあるので、事前に調節ができるものを選ぶと面接試験後も着られるチャンスがあるかもしれません。また、どうしても面接試験だけのための服装を用意するのがもったいないと感じるときは、レンタルも検討しましょう。
5.ヘアメイクは「ナチュラル」に
普段とは異なるシーンへ出かける際、いつもよりもヘアメイクに力が入ってしまうことがありますが、面接試験での主役はお子さまです。アイシャドウやリップの色、ヘアスタイルで奇抜な印象を与えないように注意しましょう。
メイクはベージュやブラウンなどの控えめのカラーを選び、ヘアスタイルはまとめる程度に「ナチュラル」「清楚」を意識して整えてください。ベースメイクで肌状態を整えて、ブローをしっかりするだけでも清潔な印象を与えられます。
中学受験の面接当日に持っておきたいアイテム
中学受験の面接ではあまり多くの荷物を持つとかさばりますが、持っておくと便利なアイテムをご紹介します。
使い捨てカイロや感染症対策アイテム
入学試験は寒さの厳しい時期に行われるため、当日の面接時に体調を崩してしまっては大変です。室内でコートなどを脱いだときに、思っていたより気温が低い可能性もあります。寒さに敏感なお子さまには念のために、貼るタイプの使い捨てカイロを用意しておきましょう。
また、感染症対策からマスクを着用している場合、万が一に備えて予備のマスクを用意しておくと安心です。外すシーンも考慮して、マスクケースも用意して持たせておきましょう。
喉をうるおすためにのど飴も便利です。ただし、のど飴は学校内でなめるのは控えたほうがいい場合もあるので、できるだけ学校へ入る前になめ終えてください。
レインコートや折りたたみ傘
受験日は快晴と確認していても、予報は確実ではありません。学校が自宅から遠い場所にある場合、途中で雨に降られてしまって慌てないためにもレインコートや折りたたみ傘などの雨具を備えておきましょう。
レインコートや折りたたみ傘は濡れた状態でもバッグに収められるケース付きが便利です。軽量なカーボン素材や3段に折りたためるものなど機能性にすぐれた折りたたみ傘もあるので売り場をチェックしてみましょう。どちらも派手なデザインは避けて、黒や紺などシックな色合いを選ぶことが大切です。
また、雨量が多い場合は足元が濡れてしまいます。自宅から出るときにすでに降っている場合、ローファーではすべって転倒してしまう可能性もあります。黒や紺色などの長靴なら面接時の服装とも合わせやすいので便利です。替えの靴下も持っておくと便利です。
中学受験の面接時の服装は親子で統一感を
もし「普段通りで」とあっても、シミやしわ、ほつれなどがない衣類を選んでください。服装は親子でカラーやテイストを合わせておくと、統一感が生まれます。面接用の服を用意するときは、統一感を意識して選ぶとよいでしょう。天候や気温に対応できるように、傘や上着などのアイテムも用意して、落ち着いて面接試験に臨んでくださいね。
下記の記事は、面接で気をつけたい入退室のマナーや言葉遣い、面接で良く聞かれる質問などについて解説しています。抜かりのないよう準備して面接に挑みましょう。