「中学受験を決めたけれど、何から準備を始めれば良いのかわからない!」
最近、中学受験を目指そうと決めた読者の皆様から、このような悩みを数多くいただくようになりました。それもそのはず、ここ数年では、将来を見越して大学を目指すために中学受験に挑戦する人が年々増加傾向にあるのです。
中学受験の第一歩は、入学願書を提出することです。「受験する学校ごとに入学願書を取り寄せて必要事項を記入し、期限までに提出する」というのが主な流れになりますが、記入する内容は全て同じではありません。
どんな入学願書でも基本的に押さえておくべきポイントは共通しています。大切な入学受験でつまずかないためにも、正しい書き方を守って願書を提出しなければなりません。
今回は、中学受験を目指す保護者とお子さんにむけて、願書を書く手順で抑えて6つのポイントと提出時の注意点について詳しく解説します。
ぜひ最後までご覧ください。
中学受験の願書を書く手順【6つのポイント】
中学受験をすると決めたら、まず志望校から入学願書を取り寄せます。複数校を受験する場合はそれぞれの学校から取り寄せるので、混乱しないように1校ずつ丁寧に願書を記入していきましょう。
封筒に他校の願書を入れてしまうというミスを防ぐためにも、記入する学校の願書だけをテーブルに並べておくことが大事です。では、願書を記入する手順について説明します。
手順1.願書を入手する
受験する中学校から願書を入手するには3つの方法があります。それぞれの特徴や注意点などを説明します。
・ネットで取り寄せる
志望校の公式サイトから入試案内のページへ入ると、入学願書についての案内が出ています。学校によって違いますが、ユーザー登録をして必要書類をダウンロードできる場合が多くなっています。
・学校説明会(学校)で入手する
受験校を決める前に多くの保護者が学校説明会に参加しますが、その時に願書が無料で配布されます。説明会に出席できない場合は、直接学校に出向けば窓口で受け取ることも可能です。
・書店で購入する
書店の受験参考書コーナーで販売している入学願書を購入します。学校説明会で入手した場合でも、万が一の書き損じを考えて書店で予備を購入しておくと安心です。
手順2.封筒を入手する
入手した入学願書に封筒がついている場合は、その封筒を使って郵送します。封筒がついていない場合は、願書が入る大きさの封筒を自分で用意してください。
・専用封筒がある場合
中学校指定の封筒です。記入し終えた願書を入れて提出します。
・専用封筒がない場合(サイズ)
自分で封筒を用意しますが、サイズに気をつけてください。願書を折りたたまずに提出することが大事です。一般的なサイズは角型2号(角2)ですが、事前に大きさを確かめておきましょう。
・専用封筒がない場合(封筒の色)
自分で用意する場合は、封筒の色にも注意してください。基本は茶色か白色です。
手順3.封筒の表に記入する
封筒の表には提出する中学校の名前と住所を記入します。中学校指定の封筒は、すでに「〇〇中学校行」などと住所や宛名が印刷されていることがあります。
・中学校指定の封筒
「〇〇中学校行」の「行」の部分を2本の二重線(斜線)で消して、真下か左隣に「御中」と書きます。
「様」は特定の人物に対して使うので、願書を送る時は「御中」です。「御中」と「様」の併用はできないので、「〇〇中学校 御中 ご担当者様」は間違いです。
・自分で用意した封筒
手書きで学校名と住所を記入しますが、太めの油性ボールペンかサインペンを使います。ペン先が細いと読みにくいので、芯の太さは1.0ミリ以上がおすすめです。
郵便番号を忘れずに記入し、都道府県は略しません。「〇丁目〇番地〇号」と正確に記入してください。
手順4.封筒の裏に記入する
封筒の裏には、左下に縦書きで子ども(志願者)の郵便番号、住所、氏名を記入します。表書き同様、都道府県名を省略せずに「〇丁目〇番地〇号」まで正確に書いてください。次の2つのポイントは要注意です。
・注意ポイント(1)
親の氏名を記入しないよう気を付けましょう。
・注意ポイント(2)
封筒を書き損じたら、修正テープや修正液を使わずに新しい封筒を使いましょう(学校指定封筒は、万一のために複数取り寄せておく)。
手順5.返信用封筒に記入する
入学願書を提出すると、受験票などが学校から送られてきます。そのための返信用封筒を願書と一緒に同封してください。入学願書に返信用封筒が入っている場合も、自分で用意する場合も、宛名の書き方に注意しましょう。
・注意ポイント(1)
宛名に「様」が印刷されていたら、二重線で消し、左隣に「行」か「宛」を記入します(ただし訂正しないように指示があれば、従ってください)。
・注意ポイント(2)
自分で用意する時のサイズと色は、指定がない限り、送付用封筒と同じにしておきましょう。
・注意ポイント(3)
宛名は子ども(志願者)の名前を記入します。
保護者氏名も書くように指定がある時は、住所の左に保護者氏名を書き、下に「方」を入れ、封筒の中央部分に子どもの氏名を書きます。
手順6.インターネット出願する場合
最近は、インターネットで出願するケースが増えています。志望校の公式サイトには入試情報のページがあるので、チェックしてください。インターネット出願の注意点について説明します。
- 公式サイトの入試情報を熟読する(子ども(志願者)だけでなく保護者もチェックする)
- 個人情報は正確に入力する(保護者がチェックを怠らないようにする)
- 受験料の納入方法を確認する(保護者のチェックが必須)
- インターネット出願後に書面を郵送する学校があるので気を付ける
- 試験当日に志願理由を記入した書類を提出する学校がある
- 自宅で受験票を印刷できるようにプリンターを用意
- 出願後も定期的に公式サイトの受験情報をチェック
インターネット出願は中学校によって方法が異なります。複数受験する場合は、混同しないように保護者が必ずチェックしてあげてください。
【受験専門サクセス】
<中学受験 合格体験談>
宮城県 Y・Iさん
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中学受験の願書作成後に提出する時の注意点
願書を書き終えたら封筒に入れて提出しますが、その際の注意すべきポイントについて説明します。特に重要なのは提出期限ですが、提出書類の入れ方も要注意です。
願書の提出期限には「消印」or「必着」の指定がある
入学願書を提出する上で最も重要なのが提出期限です。提出期限には「消印有効」と「必着」の2パターンがあるので、事前にチェックして期限に間に合うように提出してください。
・消印有効とは
消印とは手紙やはがきの切手を貼る部分に押されるスタンプです。消印には日付や時間がわかるようになっており、郵便局に届いた日時が押されます。ポストに投函した場合は、収集されたあと郵便局で押されます。
お住まいの地域によっては1日1回収集というケースもあり、収集後に投函すると翌日の消印になるので要注意。確実に当日の消印を押してもらい時は、郵便局の窓口に直接持っていきましょう。
・必着とは
学校によっては「〇日必着」と指定されています。この場合は、消印の日付ではなく学校指定の〇日までに願書が届かなくてはなりません。
「1月10日~17日必着」なら、10日から17日中の間に学校に届けば大丈夫です。必着の場合は17日の消印があっても、18日に届くと無効なので気をつけましょう。
「消印有効」であれ「必着」であれ、余裕を持って早めに郵送することが大事です。学校に無事に届いたかどうか心配な時は、「配達日指定郵便」という郵便局のサービスを利用しましょう。
重ねる提出書類の順番にも気をつけよう
書き上げた願書を封筒に入れる時にも、気をつけるポイントがあります。願書には複数の書類が含まれますが、学校指定の一覧表がある場合はその順番どおりに重ねて入れてください。
また、「送付状」を作成して一番上に添えておくのもおすすめです(「必要書類以外のものは送付しない」と指定されている場合は不要)。
送付状の書き方
送付状を書く時は、「拝啓」などの挨拶は不要で、誰が何を送ったかが明確にわかるようにします。次のポイントを参考にして作成してください。
- 用紙の左上に「〇〇学校 御中」と書く
- 反対側の右上に「日付」「受験者の名前」「保護者の名前」「住所」を書く
- 行数をあけて中央に「記」を書く
- 行数をあけて、「入学願書を下記の通り提出いたします。ご査収のほどよろしくお願い申し上げます」と書く
- 箇条書きで、〇〇1通、△△1通、☓☓1通、のように提出書類一覧を書く
- 左下に「以上」と書く
手紙でも大丈夫ですが、パソコンで打ち出すときれいな文書になります。まとめてクリップで留めるよりも、透明のクリアファイルに入れてから封筒に入れるのがおすすめです。
願書が入った封筒に封をする前に提出書類の最終チェック
必要な提出書類がすべて揃ったら、封筒に入れる前にもう一度目を通します。もし誤記があったら、修正せずに新しく書き直してください。
間違いがなかったら、すべての書類が揃っているかを最終チェックしてから、封筒に入れて封をします。
願書の入った封筒は書留/速達簡易書留で郵送すれば確実
入学願書を郵送する場合、中学校で「簡易書留」と指定している場合が多いです。指定に従って出してください。
指定がない場合でも「簡易書留」は郵便局で控えがもらえるので安心です。時間がない場合は「速達簡易書留」を利用します。どちらも郵便の追跡番号がわかるので、途中で紛失するといった事態を回避できます。
願書を書きながら受験のモチベーションを上げよう
中学の受験は「正しい願書の書き方」で必要事項を記入し、しっかりと期日前に提出することからはじまります。
この記事を読んで、これまで受験準備で不安を感じていた保護者やお子さんも、願書の正しい書き方や提出の手順方法を確認して安心できたのではないでしょうか。
願書の提出期限が近くなると、中学受験も間近です。願書を書くことによってモチベーションが上がり「よし!やるぞ」という前向きな気持ちも生まれることでしょう。
中学受験は、子どもだけに任せるのではなく、家族の協力が必要です。
ぜひ、この機会にお子さまと一緒に中学受験合格に向けた願書作成をしましょう。
また、中学受験のメリット・デメリットについてしっかりと理解ができていますか?以下の記事では、このことに加えて、中学受験を検討する際のチェックポイントについて詳しく解説していますので、ぜひ参照してください。