【私立中学の面接対策】よく聞かれる質問10選と好印象を与えるマナーを解説

合格のカギは親子での対策 頻出質問で事前練習を

お子様の私立中学受験を決意して受験対策を進めている保護者の皆さん、面接対策にも取り組んでいますか?

「学力試験対策は時間がかかるから力を入れる。でも、面接対策は後回しでもいいんじゃないの?」と思っている方、意外と多いのです。しかし、面接対策も長期戦でいくほうが受かりやすいということをご存じですか?

面接の受け答えやマナーなどは、すぐに身につくようになるものではありません。ふだんから親子で対策をすることが大切です。そこで、今回は私立中学の面接でよく聞かれる質問10選と面接の形態、身につけておくと役立つ面接マナーを解説します。最後までたっぷり、私立中学の面接ノウハウを詰め込んでいますので、ぜひご覧ください。

私立中学の面接でよく聞かれる質問10選

縁起だるまと合格と書かれた積み木

私立中学の受験の面接試験でお子様と保護者でそれぞれよく聞かれる質問をご紹介します。質問に対する回答のヒントについても解説していますので、面接対策に参考にしてください。

お子様がよく聞かれる質問6選

私立中学の面接でお子様がよく聞かれる質問を6つご紹介します。

【質問1】この学校を志望した理由を教えてください

中学受験の面接試験で必ず聞かれる質問です。お子様自身が志望する私立中学の教育方針や校風などをどこまで理解しているのか、面接官は聞きたがっています。

教育方針は学校の公式サイトに掲載されているため、お子様と一緒に見てみましょう。校風については文化祭や体育祭、オープンスクールで学校や在校生の雰囲気を知ることができます。見学の感想をふまえて、入学後にやってみたいことをお子様自身の言葉で伝えられるようにしておきましょう。

【質問2】ほかの学校も受験しますか?

私立中学は受験日が重ならなければ、併願受験も可能です。第一志望の学校の面接で聞かれると答えにくい質問ですが、回答が合否に影響することはありません。すべての学校に合格した場合、どの学校に進学したいのか聞かれたときも正直に答えましょう。

第一志望でない学校の面接で聞かれたときは、「この学校に入学したい」という意思を強くアピールすることがポイントです。すべり止めのために受験することまで正直に伝える必要はありません。

【質問3】長所と短所について教えてください

お子様の性格を知るために、長所や短所について聞かれます。家庭での様子や友人たちとのエピソードを盛り込むとほかの受験生とは違う印象を与えることが可能です。

ただし、自己分析を行うと短所しか出てこないというケースもあります。「自己主張が強い」短所は、「自分の意見をしっかり言える」という長所に言い換えることが可能です。

また、回答をもとに、お子様の将来の夢や尊敬する人物についてもよく聞かれるので準備しておきましょう。

【質問4】小学校の思い出や友人関係はどうでしたか

中学受験の面接では、小学校生活の思い出や出来事から学んだことについても質問されます。委員会や係活動で担っていた役割や先生とのかかわりなど、活動を通して学んだことを伝えましょう。小学校で委員会や係活動をしていないときは、友人関係で学んだことを伝えてください。

体験談よりも体験を通して学んだことに加えて、学びを活かして入学後はどうしていきたいかまで伝えられると面接官に与える印象も良くなるでしょう。

【質問5】家でお手伝いはしていますか

家庭での様子を知るための質問です。家庭の教育方針やしつけなど、兄弟姉妹の仲についてよく聞かれます。普段、どのくらい親と会話をしているのか、親子のコミュニケーションの様子もチェックされています。

提出している書類をもとに聞かれる質問でもあるため、書類に書いた内容と食い違いがないように気をつけてください。普段から生活リズムを守り、家族の会話も豊かであれば問題はありません。毎日の生活を整えることでサポートできる質問です。

【質問6】最近気になっているニュースはありますか

時事関連にどのくらい関心があるのかを知るための質問です。ニュースに対する見解を求めているわけではなく、なぜそのニュースが気になっているのか、理由をお子様自身の言葉で伝えられるようにしておきましょう。政治や経済など大人でも説明が難しいニュースを取りあげるのは避けてください。

何を一番伝えたいのか書き出して整理するとベストな回答文が作れます。普段、ニュースを見ているときに考えを聞いたり、メモしたりしながら練習しておくとよいでしょう。

保護者がよく聞かれる質問4選

私立中学の面接試験で保護者がよく聞かれる質問を4つご紹介します。

【質問1】私立中学を受験する理由を教えてください

お子様への質問と同様によく聞かれる質問です。中学受験は保護者が主体となり、志望校が決まることがありますが、中には面接官に印象をよく見せるため、「子どもが受験したいと言いました」と答えるのは避けましょう。 

お子様が主体となって受験校を決めたわけでもないのに、そのように伝えてしまうとお子様の回答と食い違いが出てきます。お子様が言っていることと差がありすぎると印象が悪くなるので注意してください。

親子間で回答に矛盾が出ることが一番よくありません。志望理由は親子で一致させておきましょう。

【質問2】お子様はどのような性格ですか

家庭で親子のコミュニケーションがどのくらいあるのか知るための質問です。普段の生活や休日の過ごし方など、家族のエピソードを交えることで家庭での様子を伝えることができます。

また、お子様自身が思っている性格と保護者から見たお子様の性格に大きな差がないかもチェックされています。回答が大きく異なっていると普段はスキンシップがとれていないのか、親子関係はあまり良くないのではといったネガティブな印象を与えてしまうので注意しましょう。

【質問3】お子様に将来就いてほしい仕事はあるか

保護者がお子様の将来についてどのように考えているのかについてもよく聞かれます。保護者の希望を伺うことで、学校の教育方針を理解しているか確認しています。また、この質問も普段からお子様とのコミュニケーションがあれば、回答が大きく食い違うことはありません。

「どうしてもこの仕事以外考えていない」など親の主張が強かったり、お子様の意思を尊重していなかったりするような発言は面接官の心証を悪くしていまいます。ひとりの人間として尊重しつつ、あくまで希望として伝えるようにしましょう。

【質問4】普段お子様とどのような話をしますか

中学受験の面接試験では親子関係についてよく聞かれます。共働き家庭が多いため、平日はお子様と接する時間が限られている家庭も多いでしょう。少ない時間でどのように親子関係を育んでいるのか、普段行っているコミュニケーションを伝えましょう。

多忙で物理的に会話の時間がとれなくても、コミュニケーションを多くとる側が普段のお子様の様子を毎日しっかり伝えているなど、お子様への愛情が感じられるエピソードを答えられれば大丈夫です。

受験専門サクセス

<中学受験・合格体験談>

愛知県 J・Oさん
自宅でも塾と遜色のない受験対策が取れ、合格しました。

塾に通っていましたが、塾では受身での授業になったり、まわりのできる友達と一緒だと焦って集中できなかったりしていました。

そこで自宅学習に切り替え、効率よく小学校で習うポイントをおさえられるよう、受験専門サクセスの学校別問題集と中学受験要点解説講座のセットを使用しました。

受験専門サクセスの問題集は、自宅で自分のペースで勉強できるのでとてもよかったです。特に要点解説講座は、重要問題に絞られていること、解説が1問5分でまとまっていることが、集中力の維持にとても効果的でした。

問題集は志望校の傾向にあわせた内容なので、ポイントが絞られていて効率よく勉強ができました。プレゼントの願書ワークでは、志望理由と面接対策が取れて、自宅でも塾と遜色のない受験対策が取れました。

子どもも実力を発揮でき、見事合格です。有難うございました。

面接の形態は3タイプ

アイディアを持ち寄る

私立中学の入試で実施される面接の形態は「個人面接」「グループ面接」「保護者同伴面接」の3タイプあります。面接の進め方は学校によって異なるため、どの形態でも対応できるように各々の特徴を知ることが大切です。

個人面接|お子様1名と面接官複数名

受験生ひとりで面接を行うのが個人面接です。ひとりで面接に臨むため、入室から退室までのマナーを身につけておくことが求められます。面接官の人数は学校によって異なり、複数名いることも。

一般的に面接の所要時間は約5分ですが、学校によっては約20分とじっくり時間をかけて行うこともあります。面接官の質問に答えるときは「です」や「ます」をつけて受け答えができるようにしておくとよいでしょう。

グループ面接|お子様だけで5人程度

グループ面接では5人程度の受験生を同時に面接します。全員に同じ質問をしてひとりずつ回答してもらったり、ひとりずつ異なる質問をしたりと学校によって面接パターンは異なります。個人面接と異なり、ほかの受験生と回答が被らないように回答パターンをいくつか用意しておきましょう。

1人あたりに質問する時間は基本的に短いですが、学校によっては20分ほどの時間をとりじっくり面接することもあります。

保護者同伴面接|保護者のみの形態もあり

受験するお子様だけではなく、保護者も同伴する面接の形態もあります。学校によっては保護者のみ別室で実施することもあり、時間は数分から30分までさまざまです。

保護者面接では、家庭での教育方針やしつけ、お子様にどのようなお手伝いをさせているかを聞かれます。志望動機を聞かれたときは親ばかりが応えたり、お子様の意思と食い違ったりすることがないように注意しましょう。

好印象を与えるためにはマナーも大切

光の入るきれいな教室

私立中学の面接では、面接室のドアを開けて移動しながら面接官にあいさつをするなど二つの動作を同時に行ってはいけません。そのほか、面接対策に役立つ身につけておきたいマナーについて解説します。

入室時のドアノックは3回

  • ドアノックは3回
  • 「どうぞ」と聞こえたら「失礼します」といってドアを開けて一礼をしてから入室
  • 入り口側の椅子の横に立って「よろしくお願いします」と一礼をしてあいさつ
  • 面接官に勧められたあとで着席

面接中の姿勢や受け答えのマナー

  • 背筋を伸ばして手は膝に置いて座る
  • 椅子には浅く腰かけて背もたれに背中をつけない
  • 面接官の目や眉間を見る
  • ゆっくりと丁寧な口調ではっきり答える

退室するときは静かに

  • 面接官から「終わりです」と聞くまで椅子から立ち上がらない
  • 「終わりです」と聞いたら座ったままで軽く一礼
  • 入り口側の椅子の横に立ったら「ありがとうございました」と一礼
  • ドアの前で面接官を向いて「失礼します」と言って一礼
  • 静かにドアを閉める

私立中学受験の面接試験はしっかり対策をして臨もう

この記事で紹介したよく聞かれる質問をもとに、親子で面接の練習をくり返し行いましょう。面接マナーは、ふだんの生活態度が出てしまいますので、今からマナーを身につけ、自信をもって私立中学の面接試験に臨んでくださいね。

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